前の職場の先輩(46歳 男)が結婚した。
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39歳の体重100キロ、重度2型糖尿病、乳がんの女性と交際する45歳の職場の先輩
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結婚相手は体重103キロの39歳の看護師で、糖尿病や乳ガンなど重篤な病気を抱えている。出会い系アプリで知り合ったとのことだ。
今は新婚生活を三ヶ月目だ。
これまでなかなか結婚しなかったこの男に「どうして結婚したんですか?」
と聞いたら、
「やっぱり色々あるんだけど、決め手になったのは食事だね」と言った。
「食事……?」
「ほら、俺はずーっと実家暮らしやっきたじゃんね。親には、朝昼夜3食作ってもらって本当に感謝してて、これがなきゃとても生きていけないんだよ。親が死んだら、たぶん毎日コンビニ弁当ばっかになっちゃうんだよ。そしたら将来が怖いなぁと思ったんだ」
「ははぁ。それはわかります」
これは男なら誰しも思うことがあるだろう。
俺も大学時代に1人暮らししていた時は、いつもファミチキばかり食べていた。その結果便秘と痔になり、いつも便器を血の海にしていた。
今の俺は簡単で正しい食事法を確立した為に、結婚して奥さんに作ってもらう方が困ってしまうぐらいだが、大抵の男は赤ちゃんみたいなもんで、奥さんをお母さん代わりにしないと生きていけない。
奥さんは、専業主婦をしながら自宅療養中らしい。いろいろ重篤な病気を抱えているため、数年休んで療養するらしい。会社から療養費も充てられているとのことだ。
「まぁ、正直言えば自分のためだね。妥協したといえば妥協だね。あったかくてバランス良い食事を用意してもらいたいから結婚したんだと思う。この年になると飯が怖いんだよ」
俺は無知というのは恐ろしいと思った。もし誰もが正しい食知識を持てば、食べ物の不安に駆られて結婚する必要などなくなるからだ。
ここでは深い説明は省くけど、人間は非常に安く、料理もせず、健康な生活を送れる。これは間違いない。実際に俺は成している。これだけ情報が発達した時代だ。方法はいくらでもある。調べて自分が好きな方法をやればいいのだ。無知だから悪い。無知だから結婚する。専業主婦の愛情と時間の込んだ料理を用意してもらわなくても、それ以上の健康な生活を送れる。
玄米と生野菜と果物を食べていれば十分なのだ。十分というか、それをやっていればまず病気にならない。主婦のほとんどは勉強していない。ただクックパッドを見て肉と野菜を煮込んで調味料を振りかけているだけだ。いろんなものをバランスよく提供しさえすればよくできたと思っている。
料理そのものが本来必要がない。生野菜はすでに調理がされている。太陽が調理してくれている。自然そのものの状態で自然物を食べれば、それ以上を決して望めるものではない。生のものを生で食べたらいいのだ。
玄米も生で食べたらいい。というより生の方がずっといい。加熱食は基本的に全て良くない。アメリカの動物園で加熱食を与えていたらすぐに動物たちは死んでいったけど、生にしたら死ななくなったという話もある。加熱するとタンパク質とミネラルが4分の1になるらしい。
仕事から帰ったら、生の野菜と果物と玄米を食べればいい。俺はそうしてるけど特に困ってない。食費も毎月3000円以内だ。食事時間も3分で終わる。調理どころか皿すら必要ない。冷蔵庫も電子レンジもいらない。人間も動物(猿)も消化器官に変わりはないから、生食についてはそのまま人間に適当できる。
結局こういった栄養の知識を持ち合わせていないと、つくづく時間も健康も結婚も後悔するばかりである。知識のない主婦を1人囲ったところで、健康になるどこか2人で一緒に病気になるだけである。この人達にとって必要なのはパートナーではなく、1冊の本なのである。
セックスは週に1回か2回らしい。新婚といえども46歳と39歳だから、一体どんな性生活をしてるんだろう? と思って聞いてしまった。46歳でもセックスするんだぁと思った。
セックスはいつも奥さんの方から誘ってくるらしい。聞いていると、普通のセックスと少し違かった。裸になるところまでは同じだけど、そこからが違う。挿れたり挿れなかったりはほとんどしないらしい。ずっと生まれたままの状態で抱き合っているらしい。3時間も4時間もずっと抱き合っているだけらしい。2人で空間も時間もない一つの点と化して止まっているらしい。
なんだか俺はそれを聞いてロマンチックに思ってしまった。抱き合うといっても、奥さんが必ず上になって覆い被さるらしい。103キロでなければとてもいい話なのだが。
この人は大変ゲーム好きで、ガンダムオペレーションというゲームにハマっていて、独身時代はこれを毎日欠かさず3時間プレイする程だったが、今は1時間しかできないらしい。
1時間以上プレイしていると、明らかに奥さんの機嫌が悪くなるのがわかるらしい。
この人は元々週に2日しか働かない人だったけど、結婚してからは週に5日働くようになった。
やはり結婚して週に2日しか働かないということは難しいことなのだろうか?
「あの春日部さんが、週に5日働くようになるとは思いませんでした。やっぱ結婚って凄いですね。さすがに結婚したら週に2日というわけにはいきませんか?」
「いや、別に可能だと思うよ。一応相手も奥さんが看護師だし、今は病気療養中だけど、ちゃんと働いてくれたら俺より全然稼ぐしね。稼ぎのある人と結婚して、向こうがいいって言ってくれれば大丈夫だと思うよ。うちは子供いないし、これからもできないからね。うちはお金がかからないから、共働きする必要はないと思う」
子育てがないから、これからもずっと生活の変化はないんだろう。かかるお金も変わらないんだろう。
それに比べて、若い人の結婚は大変だ。たくさんお金貯めなきゃいけないし、やらなきゃいけないことばかりだ。
そう考えて見ると、この人達の結婚は、始まりと終わりが同時にやってきたように思う。
そして俺は、独身者が既婚者に必ずする質問をしてみた。
「結婚して幸せですか?」
「どうだろうな、とりあえずご飯の不安はなくなったよ」