恋愛 友達との電話シリーズ

恋愛体質の男がモテる理由とその先にある破滅

僕自身、妻と出会うまで童貞だったこともあるでしょう。また、それまでに恋をするたび、僕はほぼ必ず、その相手を尾行したり待ち伏せたりなどの、ストーカーまがいのことをしてきました。もともと執着心が人一倍強いタイプなので、もし別れたら妻を殺してしまうんじゃないか?と、思うこともあります。

しまるこ「世の中には一定層、こういう人がいるらしいね」

友達「チビ太郎みたいなことね」

※チビ太郎 「しまるこ」と「友達」の共通の友達 34歳。チビ。157cm。B型。

友達「チビ太郎もさぁ、付き合ってすぐに50万円の結婚指輪を買っちゃうしさ。少しLINEを無視されただけで彼女の職場まで押しかけちゃうしさ」

しまるこ「俺の研究によると、B型にこの手のタイプが多い。A型はねちっこく神経質で、相手がこれだけLINE送ってきたらこっちはこれだけ返そうといやらしく計算するけど、B型は直情的だね」

しまるこ「B型の方が圧倒的にモテる」

しまるこ「B型というのは人間の本能を最も表した血液型であり、B型に天才は多い」

しまるこ「A型は女優にとても多い。潔癖性が清潔感や美に表れるんだろうね」

しまるこ「あいつ高校のとき、朝の4時に起きて、女子テニス部の部室に忍び込んで歯磨き粉の中に精子入れてたじゃん?」

友達「うん」

しまるこ「おもちゃの水鉄砲に精子を入れて、街行く女子高生に発射して、自転車で逃げるってことを繰り返して、バレて、親と一緒に近所を謝罪して回ったじゃん?」

友達「うん」

しまるこ「十代の頃に満たされなかった欲求は、いくつになっても消えることはないって、フロイト?がいってた気がするけど、確かにその通りかもしれない」

しまるこ「チビを見てると、満たされなかった衝動で動いてる気がするんだよ」

しまるこ「俺にもそれはある。たとえ今25歳の綺麗な女性と付き合えたとしても、ダメなんだ……」

しまるこ「制服デートしている高校生カップルを見ると、無性に後ろから二人の間を全力で走り抜けたくなる。この衝動は、この先も一生消えないかもしれない」

しまるこ「24歳のころ、彼女に制服を着させて、自分も学ランを着て、一緒に模擬制服デートをしたけど、ダメなんだ」

しまるこ「何度そんなことをしても、あの甘酸っぱい青春を取り返すことができないんだ!」

しまるこ「くそ……!」

しまとき「死んだら制服着て化けて出るかもしれない」

友達「制服着た地縛霊になって、校舎をずっと見つめるの?」

しまるこ「そう、ジジイになってね」

しまるこ「で、衝動なんだけど」

しまるこ「その衝動もバカにできないよ。チビの衝動は俺以上だ。本物の異常性欲者だ。性欲もすごいけど、性欲すらも飛び越えて、ただ女が好きなんだよ」

しまるこ「女の持つ空気や振る舞い、性の香り、女そのものが愛おしくて、触れたくて触れたくておかしくなっている」

友達「34歳でね」

しまるこ「で、その衝動が女を振り向かせ、身長が157センチで体重が65キロで、前髪が長くて目が隠れてて、パーマもかけてモジャモジャした小型イエティみたいな外見なのに、なぜか異常にモテるんだ」

友達「同時に3人以上と付き合ったりしてるしな」

しまるこ「ほとんどの男がカッコつけて、途中であえてアプローチを止めてみたり、相手の気持ちをうかがったりつまらない事をするから、成功するものも成功しなくなってしまうが、チビにブレーキはない」

しまるこ「女からしたら、ブレーキをかけずにどこまでも自分に向かってきてくれるのが嬉しいんだろう」

しまるこ「とくに昨今は、私は何のために生きているんだろう? 誰からも必要とされてない気がする。みんなの輪にいても孤独を感じる……。と、初歩の哲学レベルの森に迷い込んでしまう文学処女ばかりだから、彼女たちはとにかく自分を認めてもらいたくてしょうがないんだ」

しまるこ「とにかく好き! 好き好き好き! それを女は求めているように思うね」

しまるこ「チビは靴を履き違えてでもいつだって駆けていく。GACKTやYOSHIKIみたいな男よりも、こういった先走り汁のような男の方がモテる」

しまるこ「チビは止まって考えるところがないんだよ。止まって考えて、好きになろうなんてやってたらダメだ」

しまるこ「女は自分を愛すべきかどうかと葛藤する男がイヤなんだ。まだ気を持たれない方がマシなんだ。好きで好きでどうしようもなく飛び出してしまう男が好きなんだ」

友達「チビなんだけど、この前、彼女に別れ話されて、『嫌だーーー!! うわぁぁぁぁぁーーーー!!』って叫んで暴れだして、彼女にダイビングして『嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!』って泣きわめいたらしいよ」

しまるこ「計算とかじゃなくて、本当に別れたくないんだよ、あいつの場合」

友達「絶対やりたくないけどね」

しまるこ「やりたくないけどね」

しまるこ「しかし、そういう情熱的なタイプの恋愛っていうのは、いつもそうやって泣いたり暴れたり、別れる別れないとか、落ち着きがないね」

しまるこ「付き合っているというより、溶け合っている感じだね」

友達「モテるっていうけど、あいつ、いつも別れたい別れたいって彼女から言われてて、それで繋ぎ止めながら、ギリギリのところでいつも付き合ってんだよ」

しまるこ「出会い系でたくさんの女の子を見てきて、彼女たちがどれだけ寂しくて愛に飢えているか知っている。金よりも結婚よりも、ずっと愛に飢えてる」

しまるこ「田中みな実がいってたけど、一生懸命口説いてくる男はいるんだけど、本気の本気で最後まで食らいついてめげずに口説き倒してくる男はいないんだって」

友達「でもチビは直前になるといつも逃げるじゃん」

友達「この前も結婚式間近になって、やっぱり連れ子が嫌だ。自分の子じゃないから可愛く思えないって、結婚式キャンセルしやがったじゃん」

しまるこ「燃える時も感情的で、逃げる時も感情的か」

友達「いやいやいや!」

友達「ぜんぶ感情的で片付けんなよ!」

友達「相手がバツイチの子持ちだってことはわかってたじゃん! それを知った上で半年付き合ってたんでしょ!?」

友達「なのに子供がやっぱり嫌だから別れるって、衝動とか感情とかこえて、ただのバカにしかみえねえんだけど」

友達「この前もさ、べつの女から電話がかかってきて(婚約者がいるのに別の女と付き合ってることがおかしいんだけど)」

友達「『電車に乗ってたら、知らない駅に着いちゃった』って電話がかかってきたらしいんだよ」

友達「なんかうっかりしてて、数駅くらい乗り過ごしちゃったんだって」

しまるこ「反対行きの列車に乗って戻ればいいんじゃないの?」

友達「もちろんそうなんだけど」

友達「女はずっと泣いてて、怖いって、電話の向こうで泣きだしちゃったらしいんだよ」

しまるこ「女はいくつなの?」

友達「25とかかな?」

しまるこ「ふーん(笑)」

友達「うつ病でも精神疾患者でもない普通に働いている社会人だよ」

友達「お前だったら迎えに行く?」

しまるこ「行くわけねーだろ(笑)」

友達「(笑)」

友達「でしょ? 俺も行かないんだけど、チビ太郎は行ったんだって」

しまるこ「(笑)」

しまるこ「それを優しさっていっちゃいけない(笑)」

しまるこ「ここまで身勝手な私を、あなたは受け入れてくれるの……? という試す気持ちもあったんだろう」

友達「かもね」

しまるこ「女は全員夢遊病みたいなところがあるから、まぁ、急にセンチメンタルになって、全体重をかけて相手に甘えたいときはあると思うんだよ」

しまるこ「でも、色々なところをなし崩しにし過ぎだね」

しまるこ「だから次第にお互いに泣いたり暴れたりしながらでないと、バランスが取れなくなってくるんだろう」

しまるこ「それは愛じゃなくて執着だ」

しまるこ「しかし、人の恋愛話に花を咲かせる連中は、決して噂される側にはなれないって林真理子がいってたけど、まんま俺たちに当てはまるな(笑)」

友達「ホントだな(笑)」

しまるこ「この前、うちの親がさぁ」

しまるこ「『あんたの同級生の北島くん。4歳と1歳の子供がいる人と結婚したんだって』」

しまるこ「『これまで独身だったのに、一気に二人の子持ちになっちゃうのねー』」

しまるこ「『なんだかそれも嫌よね?』なんていってクスクス笑ってたんだけど」

しまるこ「急にチラリと俺の方を見て」

しまるこ「(でもそういう経験が何も無い傷一つない人生も、それはそれで、ちょっとね………)」

しまるこ「という顔を、俺の方を一瞬見てしやがったんだ!」

しまるこ「そんな顔を、俺の方を見て、一瞬しやがった……!!」

友達「(笑)」

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