出会い系の子「私に魅力がないから、浮気するんじゃないかなぁって思っちゃいます。あまり相手を責める気持ちにはなれません」
しまるこ「すごいね。浮気されたら絶対に別れると言う人多いけど、特殊だね」
出会い系の子「そうですか? 私はよく怒れるなぁって、逆に思っちゃいます」
しまるこ「女性作家だったり、コメンテーター以外の一般女性で、そういう価値観を持っている人は初めて見た。女性作家はみんなそういう考えの人が多いけど」
出会い系の子「そうなんですか?」
しまるこ「英知に長けてる人ほどそういう考えを持つ」
出会い系の子「はぁ……(照)」
しまるこ「世の中がアキちゃんのような子ばっかりだったら、とても平和になるね」
出会い系の子「単に、自信がないだけですよ」
しまるこ「しかし、かなり男目線だよね」
出会い系の子「あー、そうもしれません!」
しまるこ「確かにあれだね。浮気を許さないというのは、5年も10年も、同じコタツに入って、パジャマでミカンを食べてテレビを見て、それでも私を女として見てくださいと言ってるのと変わらないからね。厚かましい。俺もよく怒れるなぁって思うよ」
出会い系の子「何ですかそれ(笑)」
しまるこ「じゃあ浮気は、どれくらい自分に非があると思う?」
出会い系の子「8,いや9割かな?」
しまるこ「ほんとに?(笑)盛ったでしょ(笑)」
出会い系の子「いえ……(笑)」
しまるこ「ただ、男の恐ろしさは君の遥か想像を越えているよ」
しまるこ「アキちゃんが、しっかり家事をやって、いい奥さんを演じて、性処理も満足にやってあげれば、浮気されないと思っているようだけど、そんなことはないんだ」
出会い系の子「えっ」
しまるこ「男はチャンスがあれば必ず浮気する。絶対。100%」
しまるこ「男は同じ相手と3回セックスすれば飽きてしまうんだ。AVだってそう。これからはこの作品だけあれば十分だ、出会えてよかったと思っても、3回以上お世話になることは稀なんだ。新鮮な顔、声、肉感を求めて、リードを外された犬のようにかけ駆け出してしまう」
出会い系の子「3回……ひえぇ……」
しまるこ「ラーメンがいくら美味しくても、カレーも食べたくなるよね? 男にとってセックスは食事なんだ。舌もチンコも一緒なんだ」
しまるこ「男は、心と身体を分離して考えている。最後に帰る人は心の中ではっきりしてるんだけど、下半身は、全国の珍味食べ歩き旅行と同じでいるんだ」
しまるこ「それでいて、いくら浮気しても、自分のことを一途だと思ってるんだ。たちが悪いでしょ(笑)」
出会い系の子「ほんとですね」
しまるこ「アキちゃん。浮気はね。本当に愛しているんだったら、男の生理を理解して、気付かないふりをしてあげることだよ」
しまるこ「男はそういう生き物だと思って割り切るのがいい。実際、俺の友達も彼女がいようが結婚してようが、みんな陰でコソコソ他の女と何かやってるし、風俗も行ってる。ちょっと豪華なオナニーとしか思ってないんだ」
出会い系の子「うわー……」
しまるこ「ふと勘づいてしまっても、気づかない振りをするべきだよ。外で性処理してきたんだと思うのがいい」
しまるこ「右手だろうが、生きた女の性器だろうが、プーさんのはちみつの壷に突っ込もうが、変わりないと思ってるんだから」
出会い系の子「プーさんを汚くいうのはやめて(笑)」
(※さきほどディズニーの話をしたばかり)
出会い系の子「じゃあー、私も浮気してもいいんですか?」
しまるこ「うーん……」
しまるこ「まぁ、いいんじゃないかな?」
出会い系の子「いいんですか?」
しまるこ「男の浮気を許して女はダメというのもおかしいからね」
出会い系の子「でも、なんかそれだと寂しくなっちゃいますね(笑)」
しまるこ「まあね」
出会い系の子「一緒に居ても、買い物しても、誕生日祝っても、ぜんぶ虚しくなりません? どこかに出掛けるときも、女の人のところに行くんだなぁとか、思うわけじゃないですか?」
しまるこ「うん」
出会い系の子「そのたびに、それが相手の幸せだから、目を瞑れってことですよね?」
しまるこ「うん」
出会い系の子「『うん』って……、そんなの、一緒にいること自体が、ほどほどで、どうでもいいやっていう気分になってくるじゃないですか」
出会い系の子「浮気は、相手より、むしろ自分の責任の方が大きいんじゃないかなって思うけど、だけど、浮気を許し合う関係は違うと思います」
しまるこ「それは束縛だね」
出会い系の子「これって束縛なんですか?」
しまるこ「君の中でなかったことにすれば、浮気はなかったことと一緒なんだ」
出会い系の子「うーん? そうかもしれないですけど……」
出会い系の子「でも、なかったことになんてできないし……」
しまるこ「するんだ」
出会い系の子「……え?」
しまるこ「どうせ、男は浮気するなって言ったってするし、本当はしたくてしょうがないのに、奥さんに怒られるから控えようなんて思ってる時点で、アウトと言えばアウトでしょ。君だってシングルマザーになりたくないでしょ?」
(※仮の話。この子は未婚者)
出会い系「…………。それはそうかもしれないけど、頑張って彼の為に奉仕していれば、いつか私のもとへ戻ってきてくれるかもしれないじゃないですか?」
しまるこ「殊勝な心がけだけど、それじゃ君の身が持たないよ。そんな考えの先にあるのは、『私はこれだけやっているのに、彼は浮気をやめてくれない。あなたが浮気するなら、私だってしたっていいよね?』になるんだ」
しまるこ「浮気は知らんぷりがいいんだ。明らかにしたところでデメリットしかない」
出会い系の子「仮面夫婦ってやつですか?」
しまるこ「違うよ。それでも愛しつづけるんだ」
しまるこ「さっき君は、それでも頑張って奉仕していれば彼は戻って来てくれるかもしれないって言ったけど、そんなこともつゆ一つ思わず、ただひたすら奉仕するんだ。見返りを一切求めず奉仕するんだ」
しまるこ「浮気を咎めなくても、いつか自分の有り難みに気づいてくれるなんて思っちゃダメだよ」
しまるこ「浮気され続けても、それでも奉仕するんだ。真心を込めて、愛をこめて、浮気なお結構だと思って奉仕するんだ」
しまるこ「君のは見返りを求めているからよくない。それは必ず自分によくない形でかえってくる」
しまるこ「相対的な愛情じゃなくて、絶対的な愛でもって戦いなさい」
しまるこ「彼を側で奉仕できることに、結婚の価値があるんだ。違う?」
出会い系の子「うーん、違くはないと思うけど、世の中のほとんどの女性は無理だと思います」
しまるこ「だろうね。今は、無理かもしれない。それが答えだと定義されてないからね」
『浮気され続けても、それでも奉仕する。真心を込めて、愛をこめて、浮気なお結構だと思って奉仕する』
しまるこ「これを結婚の旗印に置いておいて、毎日の一歩一歩を、その目的地への歩みだと考えて、近づいていくようにすれば、必ずたどり着ける」
しまるこ「昨今の正解は、『浮気されたら別れましょう。慰謝料を貰いましょう。シングルマザーになりましょう』でしょ?」
しまるこ「それが浮気されたときの正しい態度だと定義されていることが問題なんだ。法律も親切に味方してくれるしね」
しまるこ「どうすべきが望ましいか、予め規律文が定まっていれば、みんなの行き先も変わる」
しまるこ「結婚はよくゴールではなく始まりだというけど、何の始まりかというと、相手を無償で愛せる自分になるための旅の始まりなんだ」
出会い系の子「浮気されても、それでも相手と一緒にいたいか、それで決めなさいって言いますよね。あれと似てますね」
しまるこ「恋愛なんて究極は片思いなんだ。自分がどう想い続けるか、それだけなんだ。そこを捉え違えているから離婚ばかりなんだ」
しまるこ「今、世間の羊たちが騒いでる結婚観や離婚観を真に受けちゃいけないよ」