仕事

仕事ができない人間は「気づく」能力に欠けている

友達「最低限お願いしますと言えるぐらいになってほしい」

しまるこ「仕事ができない人間は気づかないんだよなぁ。気づくことさえできればどうにかなると思うけど」

友達「そう! それ!」

しまるこ「お……」

友達「ほんっとに、気づかない……!」

しまるこ「(珍しく強く同意するなぁ)」

しまるこ「仕事はサービスとか気配りとか言うけど、本当にその通りだと思う」

しまるこ「何気なく『気』という言葉を使っているけど、『気』がつく言葉は本当に多い。それだけ気が大事だと、昔の人は考えてたんだろうね」

しまるこ「元気という字は見てのとおり、元(もと)の気と書く。元の気ってなんだろう? 宇宙の一番初めの創世ならしめた根源なるものだよね?」

しまるこ「だから、みんな『元気出せよ!』と言うけど、あれはわかってないのに使ってるんだ」

しまるこ「元気と言うと、自分の意志を煥発させなければならないもののように思うかもしれないけど、違うんだ。創世主の存在と一致する状態を指すんだ。つまり、相対的なものではなくて絶対的なものだ。ありのままのことをいうんだ」

しまるこ「余計なものがなにもない状態を元気という。 人間はそのままの、ニュートラルな状態が一番よくて、これこそが元気で、これを目指さなければならない。字のまんまだね」

友達「まぁ、うん」

しまるこ「いろんな葛藤や感情を引き連れて、意志を煥発させても元気にはならない。それはただ内面が騒がしいだけだ。不安だったり気苦労だったり、マイナス感情を撤廃することが元気なんだ。曇った鏡を磨いて元通りにすることが元気なんだ。これを間違えてしまうと、ただ騒がしい人になってしまう。内面がギャンギャン騒がしい人は別に元気じゃない」

友達「っていうか、とにかく自分勝手にやる人が一番困るわ。やる気なくてぐうたらするのも困るけど、間違ったことを勝手にやられる方がずっと困る」

しまるこ「仕事ができない人間は、自分のことをADHDや発達障害だと思っているけど、それは本当によくないね。逃げだね。世間も、それなら仕方がないと迎合する風向きにあるからタチが悪い」

しまるこ「俺はADHDなんてありはしないと思っている。正直うつ病さえもないと思っている。医者がそう診断したんだから、ないわけないだろと世間はいうだろうけど、俺は医者よりも自然を信じる」

しまるこ「そして、こう言うと、すごくうるさいんだ(笑)『うつ病で死んだ人がいるだろうが! お前はうつ病になったことないからわからないんだッ! 何万人の自殺者がいると思ってるんだ! エジソンは発達障害だぞ!』って」

しまるこ「うつ病のくせに、そういう時だけとっても元気になる(笑)」

しまるこ「病院側もお金になるし、患者もADHD診断もらいたくて仕方がない顔してやってくるから、突き返す勇気がないんだよ」

しまるこ「ADHDもアスペもうつ病も、その人の弱さを受け入れる都合のいい受け皿でしかないんだ。決して世の中を積極的にするものじゃない」

しまるこ「病気でいえば、想念に駆られて何か外側の事象に心を奪われている時点で病気なんだ。赤ちゃんも動物も植物も、そのときに必要な反応だけをする。必要以上のことに決して心を煩わせたりしない。だから、うつ病の人たちを病気というなら、想念に駆られてる人は、みんな病気だよ。いつも、いつだってズレてしまう」

しまるこ「例えば誰かが駅のホームから落ちた時、助けるとか助けないとか、愛とか勇気とか、そんなものを意識にのぼらせていたら、間に合わなくてなってしまう」

しまるこ「普段から何事も意識に登らせないことが大事だね」

友達「ONE PIECEの作者も描き込み過ぎて見にくいことに、ずっと気づいてくれないんだよなぁ」

しまるこ「あれは気づいてるけど止まらないんだろう。内にあるものが外にはっきり投影されないと気が済まないからやってるんだろう」

しまるこ「文章を書く時も、人と話す時も、瞬間瞬間に頭をリセットさせて、気づいていくことが重要で、ただ気づき続けていれば何も問題ない。話すのではなく、書くのではなく、気づくことがコミュニケーションなんじゃないかと思い始めている」

友達「ふーん」

しまるこ「ただ、気づこう気づこうとするとかえって気づけなくなっちゃうね。コツはやはり何も意識にのぼらせない事だ」

友達「聞いてると、当たり前のこと言っているようにしか聞こえないけど(笑)」

友達「みんな誰もがやってることじゃん。みんな、場の空気とか人の心とか察して、行動してるからなぁ」

友達「そんな、すごいこと発見したみたいに言われてもなぁ」

しまるこ「真実の多くは、みんなが普段からやっている事だよ。 息を吸ったり吐いたり、食べ物を消化したり排泄したり、無意識で身体がやってくれることは完璧に作用する。肝心なことは、はっきりさせてあげることだ。新しい何かを発掘することじゃない」

しまるこ「確かに多くの人が気づいて仕事しているし、気づかないで仕事をしていたら、仕事なんて一つもできるもんじゃない。仕事ができない人でも、それなりに気づいているから、一応自分の机と椅子が用意されている」

しまるこ「しかし、注意を払っていない。意識的に更に伸ばそうとしていない。そもそも気づきというものがなんなのか? どこから来ているのか? この目に見えないものを、転がしたり舐めたり味わったり、自分のものにしようとはしていない」

しまるこ「宮本武蔵だったり、麻雀の桜井章一さんだったり、覚者は、この気づきを更に深堀させていった人なんだ」

しまるこ「気づき、言い替えればインスピレーションだね。インスピレーションで始まってインスピレーションで終わる1日でありたいものだね」

しまるこ「今、お前とこうして話してるときも、ピカンと閃いたことだけを口にして、そうでないときは黙るようにしている」

友達「ふーん」

友達「会話の達人にしては友達が少ないような気がするけど(笑)」

しまるこ「では、どうやったら気づきの能力を得られるのか」

しまるこ「やはり心の問題だね。想念の問題だ。頭の中が想念でいっぱいになっていると、直感が働かなくなってしまう。仕事ができない人はいつもビクビクしてる。名前呼ばれただけで怒られるんじゃないかと、一言目には、『すいません。すいません』という」

しまるこ「直感というのは、どういう風な仕組みになっているかというと、想念がない時に降りかかるんだ」

しまるこ「思い煩いで胸をいっぱいにしていると、いつまでたっても直感は得られない」

しまるこ「みんな、仕事中は、早く帰りたい。家帰ったらこのアニメを見よう、早くこの1日を切り抜けよう、と頭がいっぱいになってる」

しまるこ「ドトールのアルバイトの18歳なんてひどいもんだよ。早く帰ってベッドにダイブして音楽聴きたいという顔をして突っ立ってる。客が来たら惰性で脊髄反射的に対応している。ずっと想念に煩わされていて、客が来ると、ハッとする」

しまるこ「心に一切の荷物を持たないこと。何か想念に駆られたら、その都度、汚れを拭き取ってあげて、いつでも曇りのない状態にしておけばいいんだ。そうすれば気づけるようになる。言い換えれば、この想念の割合によって仕事ができるかできないか決まってくる」

しまるこ「この想念が募っていって、掃除せずに放ったらかした結果、自分をADHDだのアスペだの言い出すようになる。自分が撒いた種が萌芽しただけなのに、生来のどうしようもないというところに帰納させようとする。アスペやADHDは、そういう人たちの思い憧れが形になったものと言える」

しまるこ「多くの人が、自分のことをADHD だのアスペだの言っている人を見るとイライラしてしまうのはここにある。ずるくて卑怯なんだ。もしこういう人の心が空っぽで澄みきった状態で自分はアスペですというのならわかるけど、大体黒いゲスのようなオーラを自分に向けながら言っている。そのオーラこそがアスペの正体なんだ。この本質に多少なりとも気づいてしまうから、みんなイライラするんだ。そして、これに救済を与える国や医療機関の甘さにも虫唾が走ってしまう」

しまるこ「普通に生きて生活して、家賃を払ったり、マンションを契約したり、スーパーに買い物に行ったり、食べたり片付ける能力があるなら十分だよ。どんな仕事もできる。同じ難易度だよ」

しまるこ「自分はできないという思い込みができなくさせているだけだ」

しまるこ「いつも自分の中にある妄念や想念が、全て消えてクリアになっていれば、客や周りのスタッフの心に潜んでいる声を感じ取れるし、まかりにも人生を歩もうとするならそれくらいできなくちゃ嘘だ」

しまるこ「例えばこれまでニコニコしておいて、真面目な新人キャラを装っておいて、休憩時間はちゃんともらって、お昼はその時間に食べたのに、外回りの時にラーメンを食べて、それが見つかってしまったら、その人にとって大問題だ」

しまるこ「単に仕事ができないならいいけど、欲深く、下品で、食い意地の汚い人だったんだぁ……と思われてしまう」

しまるこ「みんないつもこうありたいという人間像を他人に植え付けようと精一杯だから、それが順調に行っている時はいいけど、 一旦軌道が外れてしまうと、みるみる力がなくなっていく」

しまるこ「そうすると、これまで順調だったものすら壊れていく。とても仕事に集中できなくなってしまう。人は、いつだって気にしすぎなんだ」

しまるこ「仕事ができない人は自滅しているだけだ。ただ自滅だけがある」

しまるこ「『自分のことへの思い煩いでいっぱいだと他人のことを考える暇がなくなってしまいます』と、マザーテレサも言っている」

しまるこ「いつも常に自分の方に矢印が向いているから、外に気づかない」

しまるこ「そんな思い煩いの中で悩んでる時期に、アスペとかADHDなんじゃないですか? と言われると、まるで救いの言葉のように聴こえてしまう。だからタチが悪い。薬どころか毒薬なんだ」

しまるこ「よく討論番組になると自分の主張ばかりで、誰かが喋ってる間にも一生懸命喋ろうとして、会話自体が成り立たなくなってる場合が多い。とにかく黙って聴くということができない」

しまるこ「仕事は黙ることなんだ。静かにすることだ。自分勝手に行動してしまう人間は、自分のおしゃべりでいっぱいになっている人なんだ」

しまるこ「よく見てみるといいよ。仕事のできない人は、絶対に心の中が騒がしいから」

友達「それはよくわかるよ」

しまるこ「外のおしゃべりも内側のおしゃべりも一緒だよ。口多く喋るのはよくない。いくら口では黙っていても、頭の中でおしゃべりしてたら同じだよ。食べ物の断食や、情報の断食よりも、心の断食はずっと大事なんだ」

しまるこ「聴くこと多くして沈黙を心がけなければならない。気づくということは聴くことだ。聴くということは静かにすることだ」

しまるこ「常に頭の中を空っぽにして、必要なことだけ考えて、必要以上のことは考えてはならない。人間の知性は、必要なときに必要な分量だけ使われるのがいい」

しまるこ「仕事のできない人は大変だよ。仕事できない人の方がよっぽど苦労している。仕事のできる人の方がずっと楽に仕事してる」

しまるこ「仕事のできる人はあまり考えていないんだ。無意識に仕事をしている。覚えることをはっきりさせたら、それを潜在意識や小脳に申し送りして、半自動的に仕事をしている」

しまるこ「車の運転と一緒だね。交通ルールや注意すべき点をはっきりさせたら、あとは無感覚に運転する。一生懸命におっかなびっくり運転している人の方がよっぽど事故にあう」

しまるこ「車の運転と仕事はよく似てる。自分の動きに集中ばっかしてると事故になる。婚活アドバイザーも、初デートはドライブに連れて行ってもらいなさいというらしい。車の運転は性格や仕事の不出来もはっきりするからね」

しまるこ「覚えること覚えたら、あとはすべて忘れてしまって、心を静かにしていればいい。そうすれば周りに気づけるようになる。難しいように思えるかもしれないけれど、これがいちばん楽でもあるんだ」

しまるこ「人にとって無意味な時間を過ごすことほど辛いことはない。働くことの一番のつらさは、なんでこんなことをずっとやらなくちゃならないんだろう……というところにある。だから、いくら気づくことができても、自分の生活信条と仕事が一致していないと不幸になってしまうけどね」

友達「じゃあ今までの話意味ないじゃん(笑)」

しまるこ「自分の仕事が見つかるまでは、頭を空っぽにして、気づけるようになるための修行の場と捉えるのがいいだろうね。そうすれば、意義も生まれてくる」

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