出会い系「90人と出会って20人ほどやった体験談」

20歳の女の子を部屋に連れ込んでキスしようとして拒否られた。山口メンバーと同じことしちゃった 前半

頭ではわかってる。出会い系の女と会うとき、待ち合わせ場所に向かってるときに考えてることは、『女の深層心理にアクセスすること』である。

出会い系の女のほとんどは、知人や友人や家族に言えない悩みを抱えていて、一般の人より多分に抱えていて、それをほじくり出して聞いてあげると、とても仲良くなれる。1時間でも2時間でも相手が喋っていて、こっちは、うんうんと相槌を打っているだけの状況を作れたら完璧である。

その人の本当の悩みを聞いてあげて、ゆっくりそんな時間を過ごせば、好きになってもらえる。それはどんなブログや書籍にも必ず書かれていることだ。キャバ嬢や営業マンやインタビュアーや心理学者の本にも必ず書かれている。

問題はその導火線に火をつけられるかどうかだ。これはなかなか簡単なことじゃない。勝手に話してくれる人もいれば、全然話してくれない子もいる。

山岡鉄舟は剣の奥義について、箱の中にある中身をよく調べることだと言っている。自分がどう動くかではなく、相手の動きを読む。というより、相手そのものになりきってしまうことだと言っている。

これは剣術や格闘技だけでなく、スポーツでも言える。相手の全体の動きや考えていることが感じ取れる場合がある。人と話すときや恋愛においてもまったく同じだ。なるべく自分を透明化して、自分が透明になればなるほど、磨かれた鏡のように相手をはっきりと映し出すことができる。相手を丸裸にしてしまえば、すべて、どうにでもなる。

だからやるべきことは自分をなくして相手と同化する。いつも、そう覚悟して待ち合わせ場所に向かっている。

久々にタップルをやったら、「おさそい」というシステムができていた。面倒なメッセージの交換を飛ばして、その日に会うというものだ。

本当にそんなすぐ会えるのかと思ったら、会えた。メッセージを交わして2時間後には会えてしまった。

顔写真は普通といった感じで、アップだけの写真しかなかったから心配だった。全身を写してない場合はデブが多い。あまり期待はしてなかったけど、実際会ってみると可愛かった。

目がトローンとしていて、タヌキみたいだった。長濱ねるをもっと太らせてブスにした感じだった。顔がお月様みたいに丸くて、話すときもゆっくりしていて、キャラがはっきりしていた。蓑虫みたいに全身を包んだ白いニットもよく似合っていた。ゆるかわ系と世間は評すだろう。本人も自分のことをちんちくりんなんですよぉ、と言っていた。

20歳の大学生で、心理学を専攻していた。将来はカウンセラーになりたいらしい。そのために今できることは何かと思案していた。中学はテニス部で、高校はバドミントン部。かなり厳しい練習の毎日だったが、耐え抜いて頑張ったらしい。学校にはお友達もいて、家には両親も妹もおばあちゃんもいる。聞けば聞くほどまともな子だ。とくに6年間運動部に所属していたところは大きい。カタギよりもカタギらしい。このアプリをやっていることを除いて、おかしなところはみられなかった。

どうして出会い系をやっているのかと尋ねてみた。彼氏を作るつもりではないらしい。カウンセラーの卵として人間の幅を広げたい。いろんな人に会ってみたい。毎日決まった人と決まった話ばかりで限界を感じた。学校にも男はいるけど、絶対に話しかけてこない。私も話しかけない。アプリだと20代前半の若い人や学生は多くいて、みんな凄い積極的だけど、キャンパス内だと異性の壁を越えて話しかけてくる男はいない。このアプリでは色んな人と知り合って、ご飯に行ったり、ドライブに行ったり、カラオケに行ったりしたけど、恋愛関係に至ったことはない。暇な時に自分から「おさそい」のシステムを使って誘うと言っていた。

毎日果物と生玄米を食べて生きるといっておきながら、焼肉の食べ放題に行ってきた。

会計は8500円だった。ミニマリズムで月6万で暮らすといっておきながら、今月は6万以内は無理だと確定した。

そう思うと、自分はずいぶん無茶苦茶な生活をしているなと改めて思った。たった1回デートで奢ったら、予算が崩れてしまう。

彼女は肉をたくさん食べると、大きなシーザーサラダを頼んだ。小皿が目の前にあったのに俺の分を配る素振りはなく、丼のまま食べていた。俺は彼女のために焼肉のタレを用意したり、焼き上がった肉を取皿に盛り付けたり、注文したり、網の交換をしたけど、最後までありがとうという言葉を聞けることはなかった。20歳というのはそういうものだろうか? 会計は8500円だったけど、彼女は財布を取り出す素振りもなければ、ご馳走さまの一言もなかった。レジのアメを自分の分だけ取って口に入れていた。なるほど、カウンセラーの卵か。

「たくさん食べたから少し休もう」と言って、行き先も告げぬまま夜の街を歩いた。すぐに俺のマンションに着いた。普通に案内して普通に入った。

「わぁ! 何もない! ミニマリストだぁ〜〜!」

とりあえずiPadPro12.9インチで、彼女の推しのYouTuberの動画を見た。普通の男が普通に街を歩いているだけの動画で、死ぬほどつまらなかった。俺と全く違うタイプの男が映っていた。彼女はよく笑っていた。

もちろん俺の考えていることはひとつだった。頃合いを見ながら、「手が白いね」と言って手を触ったり、「髪の艶がいいね」といって髪を触ったり、ここまで古典的だとコントでもやってんのかと思いながらも、だんだんと真に迫る部分へと侵略していき、ソファに押し倒してキスをしようとした。

すると、彼女はイヤイヤイヤと言って、必死に両手で顔を防御して、どこからどうキッスをしようとも隙がなく、これは無理だと思った。明らかに彼女のすべてが俺を拒否しているのがわかった。彼女は静かになってしまった。俺も静かになった。

ただ動画だけが流れていた。

彼女は静かに動画を見ていた。立ち上がって声を荒くして「帰る!」と言わないのは、知らない土地に連れ込まれて、どうやって帰っていいかわからないからだろう。そう思うと彼女が可哀想に思えた。今もこうして静かに座っているのが精一杯なのかもしれない。静かに動画を見ていたのは、身体が固まって、心も固まって、自分の細胞が機能しない感覚だったのか。

その反面、図太く見えないこともなかった。彼女の心の声がまるで聞こえてこない。ただ座って動画を見ている。自分の生命の流れに従って焼肉を食べて部屋に上がって動画を見るだけ。キスはしない。それだけ。そんな感じもした。

7分の動画が終わるまで俺たちはじっとしていた。動画が終わると、彼女は「じゃあ帰ろうかな」と言った。俺は無駄な抵抗だとわかりつつも、「まぁ、まぁ、もう少しイチャイチャしようよ〜っ」と言って抱き寄せようとした。やることなすことがダメ男のそれだった。男が無駄な悪あがきをするときは、みんな同じ台詞と行動をとる。

彼女は冷静に、静かに、そしてはっきりと「嫌です」「嫌です」と言った。そして立ち上がってカバンを持とうとした。

「分かった! ちょっとだけ、ちょちょちょ、ちょちょちょ……!」とモーニング娘みたいなことを言って、またソファに押し倒そうとした。向こうはまた抵抗して、身体が固くなっていて、俺を突き飛ばしたり乱暴に振りほどいたりはしないけど、身体を亀のように固めて、この姿勢を絶対に崩さないという強烈な意思を感じさせた。

「ふぅ……」

こういう行動は男を下げるものだし、運も失うものである。こういうことをすると、自分に一番に返ってくる。罪悪感でいたたまれなくなる。これから出会う人に、本当に笑っていいのかわからなくなる。

罪悪感を感じないようにすれば全く感じないこともできる。俺は高校時代に凄まじいほど万引きして、ゲームキューブを10台くらい万引きしたけど、その頃は罪悪感を感じなかった。山岡鉄舟は罪を犯しても罪を感じないことが既に最大の刑罰を執行されていると言っている。

部屋に上がったからヤれると思った。まさか拒否られるとは思わなかった。はて、困った。どうしよう。この気まずい空気は。なんでこいつは部屋に上がったんだろう?

最近、山口メンバーをふざけて馬鹿にした記事を書いたけど、そのせいだろうか? 天罰が下ったのか? しかし、全く同じことをするはめになるとは思わなかった。

【もし『しまるこ』が山口メンバーだったら】山口メンバーの真相に迫る……!

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今まで部屋やラブホに入ったのにヤれなかったことはなかった。これは初めてのケースだ。

こうまで拒絶されると、自分がはっきりと汚い生き物だという烙印を押されて、生理的に無理。受け付けないと言われているようで、どうしようもなく狼狽えるしかなくなってしまった。

本当に帰りたそうだったので、「車で送ってくよ」と言ったら「本当ですか!」と嬉しそうな声で返ってきた。同じ空気を吸いたくもない男と、車の中で二人きりになるのはいいらしい。歩いて帰るよりいいらしい。スマホを使えば、歩いて帰れないことはないだろうに、現金な女だと思った。

送っているとき、
「ごめん。悪かったよ。今度はちゃんと遊ぼう。テニス部っていったっけ? 俺もテニスやるから今度はテニス行こう!」
と言ったら、
「そうなんですね! いいですね!」
と返ってきた。意外だった。
「どこでやります? バドミントンだったらどこでもやれるんですけどねぇ」
と、そんな言葉まで返ってきた。
「そうだね、バドミントンの方がいいかもしれないね」
機嫌を直してくれたんだと思った。車の中で、どこの公園にしようか、体育館は借りられるか、学校帰りにちょうど良さそうなところはどこだろう、なんてワイワイしながら話した。

なんだ、そんなに怒ってないじゃないか。これなら、もう数回真面目な逢瀬を重ねればヤれるかもしんないぞ……! と、俺は息を吹き返していた。

信頼を失ったり、取り戻そうとしたり、俺は慌ただしかった。必死だった。痛かった。どこまで年下の女に媚びるんだろう?

最後別れる時、「じゃあさ、バドミントンのこととか、色々決めたいし、LINE交換しようよ」といったら、「あっごめんなさい。LINEの交換はやってないんですよ」といわれて、そこでやっとハッキリした。俺は自分の鈍感さを恥じた。そりゃそうだよな。やっぱりそういうことか。本当に俺は女心を読めないんだなぁと思った。

LINEの交換はやってないってなんだよ(笑)SSDの交換はやってませんみたいな感じで言うんじゃねーよ。なんで店のしきたりみたいな言い回しなんだよ(笑)

レイプできる人間はすごいなぁと思った。本気で嫌がる人を前にして、なかなかやろうと思ってもやりきれるものではない。無理矢理やれないこともなかったけど、やっぱり静止してしまった。

一人で運転して帰っているとき、自分がこの世で最もかっこ悪い生き物に見えた。俺の尊敬する霊的偉人の方々は、こんな真似はしないだろうと思った。キスを迫ろうとしているとき、偉人たちの顔や言葉が浮かんだ。

『自己を完成し、その力の許す限り偉大な人となることが、およそ人間の一番の幸福であると同時に、それがまた、人間の第一の義務である』

よく言ったもんだ。

彼女は、出会い系は本当にクソ男しかいないと思っただろう。俺も出会い系の女はクソだクソだと、喉が壊れるほど叫んでいるけど、それ以上にクソなのははっきりしている。そして出会い系は俺のような男がとても多い。それは彼女たちからよく聞くことだし、プロフィール文を見ただけで分かることだ。

男は、職場や学校だと悪い噂が立つのが怖くて何もできないけど、こういう匿名性の高い、跡が残らないような環境になると急変する。普段は「おはようございます」と「お疲れ様です」しか言わないくせに、密室になると本当によく喋り、見苦しくごねてごねてごねまくる。

やれ女が受け身とか、お礼を言わないとか、何もしないとか、ああだこうだと、俺は散々ピーピー喚いてきたけど、男がこんなのばかりだから、女だって、相手にしたくないんだろう。

今回の件を反省しているかと言ったら、自分でも反省してるのかよくわからない。ただ、何か引っかかる感じがある。といっても、もしヤれそうな女がいたら、同じことをすることは絶対に決まっているが。

20歳の女の子を部屋に連れ込んでキスしようとして拒否られた。山口メンバーと同じことしちゃった 後半

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