この前、女と一度も付き合ったことがないという男に出会った。
33歳で、チビでハゲでデブで、肉にフォークを思い切りぶっ刺して、頭を激しく振りながら肉を食い千切る食い方をするので、見ているこっちも興奮した。
ガンガン水を飲み、空になったコップを、ウェイターに水を注がれた瞬間に、ガッ!っとコップを掴んで飲み干してしまう。強烈な動物に出会ったような印象を覚えた。
基本的にオドオドしているが、会話が止まると一生懸命話題を探してくれたり、自分はこんな風にダメな人間なんです、とネガティブな発言が多く、威圧的な部分がまるでない。
結婚することは諦めて、性処理は風俗でいいと言う。
温泉に行くと、着替えを1秒で済まし、身体を洗わずに子供のように駆けていって、湯船にドーンと飛び込む。
一泊1500円で刃牙を全巻読めるなんて最高だ!と言って、ワクワクした顔をしながら、漫画を手に取る姿は本当に可愛かった。
10月終わりの夜の寒空の下で、半袖短パンで一生懸命釣竿を振っている姿も、モテる男にはないエネルギーだと思った。
自由気ままの獣のような生き方をしていて、二郎ラーメンが好きすぎて毎日二郎ラーメンを食べて、全身の毛穴からタレとニンニクの悪臭を放っている。チャーシューの共食いだ。
そんな風に周りを気にせず、女の設ける冷たい基準に操作されることなく、自分の呼吸を保っている人間というのは人間の厚みがある。
ここまで小気味がいいと、見てるこっちもワクワクしてくるし、女の目を気にして縮こまって生きている人間より、いい。
この手の男を好きになる女というのは結構いると思う。
恋愛を諦めてしまって行動を起こさないからチャンスが巡ってこないだけで、狂ったチャーシューが水を一気に飲み干す様を見せつけられて、また一杯注いであげたくなる女の子はいるんじゃないかと思う。
ほとんど全てにおいて、人の目を気にするから人間はつまらなくなってしまう。
この記事も母親に書いていることがばれたら、俺は何も書けなくなってしまうだろう。
基本的に女というのは狭量で、ディズニー映画を見るだけで幸せでお腹いっぱいになる。
美しく華やかなものだけを取り入れて、その空間代に多額のお金をかけて生きている。
綺麗な場所で綺麗な服を着て綺麗な食べ物を食べることに最上を置いている。
それは派手な女も地味な女も、賢い女も、ババアも全員そうだ。
東大や京大に行ったり、哲学を専攻している女でも大したことはなく、蓋を開けてみればおしゃれなカフェで1500円のランチを食べてONE OK ROCK を聴くことを至上の喜びとしている。絶対にMr.Childrenを聴かない(笑)。
大学時代に、男からは嫌われていたが女にマメで、話す内容も口調も女みたいな奴がいたが、よく女にモテていた。
女と一緒に「君の名」はを見て、同じシーンで同じ感想を持ち、同じタイミングで涙を流す。
そいつは彼女にDV をしていて、よく殴って泣かしていたが、普段はいつも同じところで怒ったり笑ったり泣いたりしていたから、同じ人間に見えた。
同じ人間、同じ精神を持つ人間なら、殴られても一緒にいたいと思うのかなと不思議に思った。
俺は基本的に龍が如くの桐生一馬のような男しか認めないが、趣味、思考、感性が女寄りになってる人間の方がモテることは確かだ。
女の世界を楽しめる男は凄いと思う。生まれつき精巣が一つしかないのだろう。
ディズニーのパレードや、御殿場の豆電球がいっぱい光るやつ(もう名前すら出てこない笑)、あれを素直に楽しめる男は恋愛で怖いものはないだろう。
そんなものを見るより、空のコップにウェイターに水を注がれて、コップを鷲掴みして、頭を振りながら一気に飲み干す男を見ている方が俺はいい(笑)
女は、恭しく、男の世界に歩み寄ってくる態度をとらないから、こちらから、あの、ランチとかセシルマクビーとか雪とアナコンダの女王とかラプンツェルとかの扉を開いていかなければならない。
あの世界を自然体で歩ける男は凄い。凄いけど羨ましくはない。精液が薄いだけだと思う。
トイレでおしっこするより、台所でおしっこする方が水道代の節約になるし腰の高さもちょうどフィットして楽なのだが、こんなことを女に言ったら発狂されてしまう。プロポーズ後に発覚されたとして、これだけでおじゃんになってしまう。
しかしそんな野暮な男の世界にこそ、人間の厚みを形成させる何かがある。チン臭とパン臭を撒き散らせてこそ日本男子なのだ。女は一歩黙ってついてくればいい。
便器を汚さないために、座って小便するようなバカがこれ以上増えないことを祈る。