恋愛

恋愛は顔で選ぶこと

東村アキコという漫画家を知っているだろうか。

この人はすごい漫画だなぁと常々思う。

うちの母親がファンだからほぼ全シリーズが家に置いてあるから勝手に読んだりしている。

この人は、基本的になんでも書ける。

自分の思ったことがそのまま原稿にダイレクトに表れていく様子が爽快だ。

ほとんどの人は文章を書くときに自分の思った通りに書くことはできても、絵はそうはいかないだろう。飛行機をかけといわれて、ちゃんと正確にかける人は少ないと思う。漫画家だったらそれぐらいは全員出来なければならにだろう。出来なければ仕事にならない。原稿に間に合わない、だが、その速さ、ライブ感が一際優れている。

東村先生が漫画を書いているときはきっと、頭の中にあるものをシャッシャっとかなりのスピードでダイレクトに映し出していることがマンガを見て容易に想像できる。

まあそんな風に基本的にリスペクトしている訳だが、この人の漫画で東京タラレバ娘という漫画がある。ドラマにもなったし非常に有名な漫画だから説明するまでもないと思うが結婚できない3人の女が結婚をするためにあれこれがんばったり、自分が結婚できないことをタラレバいって、愚痴ばかりの飲み会ばっかやって婚活をやってないことを指摘してきしている漫画だ。

今回は別に漫画の紹介をしたいわけじゃない。

この東京タラレバ娘という漫画の巻末には結婚できなかったり恋愛に困ってる女の悩み相談というコーナーが設けられている。

ドラマしか見ていない人は漫画も 見て欲しい。漫画とドラマじゃレベルが違いすぎる。ドラマだと明らかに甘口だ。このマンガの持ち味である辛辣な言葉や 詩の様な胸に来るような少女漫画らしい静謐で、透明感のあるメッセージもなく勧善懲悪の面が出過ぎてしまっている。ただのおしゃれドラマ化している。商業的には成功だったのかもしれないが、原作ファンは残念な気持ちだろう。

この人はかくかくしかじかだったり 海月姫だったり色々書いているが自分自身のことや自分の周りにあることをまとめて書くことが非常に上手いと思う。

モラトリアムを通じて自分の過去と真剣に向かい合った期間が長いから成せる技何だと思う。

 

東京タラレバ娘のコミックの巻末に恋愛相談コーナーがあるのだが、「私は悪い男ばかりにひかかっていてどういった基準で男を求めていいのがわかりません。いつも騙されてしまいます。先生どうにかしてください」という相談があった。

人間みんな基準をいつも求めているが、恋愛の基準に関しては格別だ。出会いの数が絶対的に少ないのに、さらに範囲を狭めることに一生懸命だ。

自分は相手と恋愛する上で、どこに執着して、どこに焦点を合わせて行けばいいのだろうか。そんなこと日々悩んでいるだろう。話があう。お金がある。趣味が合う。色々あるだろうが、この先生がいったことは「顔で選びなさい」だ。

顔で選ぶ発言には正直びっくりした。さすがだなと思った。この顔で選ぶってことに関して詳しい説明がなかったと言うか、説明すらなかったら、たぶん顔で選べって言うのは、これは俺なりの予想だが、こういう事をいっているんだと思う。

顔っていうのはその人の性格だったり、内面だったり、総合的な全てが現れる表出器官だと思っている。顔が好きになるって事はその人の内面だったりその人全体といってしまってもそんなに間違っていないと思う。顔が好きでないとやっぱり恋愛だったりまともにその人と向き合うとは思えないからだ。

根拠は他にもある。「相手と別れたいのに別れてくれなくて困っていますそういう場合はどうしたらいいですか」という質問があり、それを振るにはどうしたらいいかと答えていたことがある。

「あなたの顔が好きじゃない」ということ。

顔が好きじゃないって言われた相手はも立ち去るしかないのだ。

顔が好きじゃないって言うけどじゃあなんで今まで付き合ってこれたのと言われても初めからそんなに好きじゃなかったけどやっぱり冷静になって本当に顔が好きじゃなかっないんだなーって痛感したとでも言えばいいだろう。

やっぱり顔が好きじゃないって言われるのは一番辛いんじゃないか。

別にナルシストじゃなくともみんな自分の顔が好きだ。どんなブスでも結局みんな自分の顔が好きなのだ。自信なさそう人ですらそう。

世の中には40代、50代で不細工で低収入で何も取り柄がなさそうな人でも、若くてすごくかっこいい、かわいい異性が自分のことを好きになってくれたりすることがあると思っている。これは、ほぼ全員思っていると思う。

常に自意識、自分の世界が続いているこの世界で、自分というものを愛せずにはいられないからだろう。

自分の顔って言うのは全てが顕在化する。女の子は化粧したりして顔がよく見えないところがあるが、男は特に表れる。年をとればとるほど顔にいろんなもんが表れる。色んなメッセージ性が顔にでるのだ。もちろん答え合わせが必要だし、顔だけでパッと決めるというのは難しいだろう。それでもやっぱり最終的には相手の顔が気に入るかどうかだ。俺はそんな風に勝手に解釈したが、東村先生はそういう意味でいったのだと思われる。

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