食べ物に関する研究・美容・健康

「バランスを欠いた食事はよくない」を論破する

食事は「バランスよく……バランスよく……」と狂信者の塔を徘徊する幽霊のように宣っているけど、そう言っている人ほどバランスのいい食事を知らない。

一つの食品が一つの栄養素しかないなんてことはありえないし、バランスを摂るためにあちこちに散らばってる食物をいろんな土地から集めてこないとならないなら、人間はとっくに滅びていた。それに、そんな七面倒臭いことを神が考えるだろうか? 戦争の起源は肉食だと言える。家畜の牧草地のために起きたと考えられる。

ガンジーも麦だけで生きていけると言っているし、木喰上人はそば粉だけを食べて93歳まで生きたし、肥田春充先生は生の玄米とレタスだけを食べていたし、宮本武蔵は玄米と味噌を携帯して山に籠もり、イヌイットの人はアザラシしか食べないし、パプアニューギニアの人達も芋しか食べないのに筋骨隆々である。牛や豚も穀物と草しか食べないのにあんなに肥えている。実家の猫もキャットフードしか食べないけど元気だ。

人間だけが、世界あちこちから食材をかき集めてこなければ生きられないほど、劣った構造をしているのか?

第2次世界対戦下のとある収容所で、1日に黒パン1個のみで働いていた労働者たちは、いたって健康だったというが。

肝臓は糖を蓄えているが、糖を分解してその人の足りない栄養素に変換して造り出してくれる。みんなタンパク質を一生懸命摂るけど、タンパク質は結局糖になるし、糖からタンパク質を造り出すので、主に炭水化物を摂っていればいい。たとえ偏った栄養素しか取らなくても、全身にバランスよく分配してくれる機能がヒトの身体にはある。あれが足りないこれが足りないと言って外に原因を求めなくても、我々の内側が完璧な仕事をしてくれる。神の仕事である。

パプアニューギニアの人達はサツマイモやタロイモしか食べていないのにも関わらず、便に含まれるタンパク質の量はさつまいもに含まれている17gのタンパク質よりも多く含まれていたという。食べた物よりも、便の方が多く含まれていたのだ。これは何もないところから、つまり、腸内細菌がタンパク質を造っているからである。腸内細菌が、空気中の窒素を固定してタンパク質を造っているという研究結果がある。

日本人は、玄米と少しのおかずだけを食べていた頃は、世界トップレベルの健康体を保証されていた。戦後徐々にそれを失ってしまったのは、一つに米国の食糧戦略により玄米を実質的に食べれなくされたこと(これにより、玄米菜食のバランスの良い食生活に代わって、多くの副菜を食べなくてはならなくなった)。

料理は奥さんに任せてはならない。婦女子は綺麗に盛り付けられているクックパッドの写真を参考にして、適当に5品くらい寄せ集めればいい仕事をしたと考えている。いろんな調味料をふんだんに加えればシェフみたいなことをした気分になっている。アボガドをベーコンで包んで焼いてみたり、チャーシューの隠し味にコーラで煮るなど、一風変わったことをすれば、自信満々な顔で夫に「どお?」と聞く。

栄養についてもまるで知らない。世間一般に広まってる情報を鵜呑みにしてしまうので、ちゃんと注意しなければならない。

彼女たちは少食や断食についても興味を示すがネットニュースで知識が拾い、なんでも楽をしようとする性格が災いするので、1本2000円する酵素ジュースを買って、添加物盛りだくさんのオートミールを買って、デトックスと言っている。

またバランスよくと喧伝する人に限って、野菜や果物の皮や種を削ぎ落とす。我々は生の食材をそのまま食べれば栄養に不足することはないが、こうして削ぎ落とされた不足分は、身体が他の食材で埋め合わせようと働いてしまう。

だから、凝り性である独身男にしか健康は保てない。結婚したところで、妻の目の前で生玄米を鳥の餌のようにポリポリ食っていたら、「君の作ったご飯は身体に悪いからいらない」と言ってるのと変わらない。「食事は別々にしよう」と言ったところで、こっちはポジティブに言ったつもりでも、向こうはネガティブに捉えてしまう。

ミニマリストの多くは1日1食を採用しているが、3食分のエネルギーを1食にまとめようとする傾向がつよい。量を制限するからには質に気を付けようと考えている。

そして満遍なくバランスとやらを摂るために、ネットの知識を鵜呑みにして5、6品買って食べている。そのせいで1日1食なのに、毎月の食費に2万円かかっている。本人も2万円以内で収められれば大したものだと思っていて、自信満々にブログにあげている。

生玄米菜食をやっていれば 1月に3000円以内で節約できる。

これにより多くの人がやりたくない仕事に縛られる必要はなくなって、また高いマンションに住みたいという欲望もなくなってきて、性欲も衰退して、MGSで動画を買わなくて済むようになる。

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