仕事

怠ける社員は怒るのではなく、役割と時間を与えて放っておく

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この前、「○○先生がろくに治療してくれなかった」と利用者さんに愚痴を言われた。

 

ただ体を擦るばかりで、何も良くならなかった、あれじゃやらない方がマシ、と言っていた。

マッサージ師が一番言われたくない言葉だ。

その○○先生というのは、かなり若くてゲームが大好きで、ドラクエ11というあのめちゃくちゃ時間がかかるゲームを2日でクリアして、縛りプレイで二周目をやるという、仕事よりゲームの方が間違いなく好きそうな先生である。

 

おそらく彼がどんな風にマッサージをしていたのか想像できる。
雪崩こむように迫ってくる大量の患者さんを、午前中は何とか頑張っていたけど、昼の送迎から帰ってきて、また大量に押し寄せられる患者さんを相手にして、精魂が尽きてしまったのだろう。

○○先生に治療されたのは「木曜日」だと言っていたから、ちょうどお仕事も嫌になってくる頃合いだ。

一人終わってまた一人終わって1日に20分の治療を15人ぐらいは行う。
その中の一人か二人ぐらいは手を抜いてしまうこともあるだろう。

俺も腐るほど手を抜いた。
マッサージ中は自分の中に点在する複数の扉の中から、1つを選んで、何にしようかな、今日はエッチなやつにしようかな、galaxy note 8にしようかなと、考えたいテーマを引っ張り出してきて、心ゆくまで考え抜いたりしていた。

15人を全く手を抜かないで治療する人もいるけど、100%全力で仕事をし続ける人間もまたいない。

 

○○先生は俺と似たタイプで、どこかで集中の糸が切れてしまったんだろう。

マッサージ界においては、手抜きのマッサージというのは本当に罪が重くて、頑張って難しい治療をして怪我をさせてしまった方が、まだマシな扱いを受けたりする。

手抜きは、利用者からも利用者の家族からもスタッフからも上司からも非常に厳罰を受ける。そして、自分の良心からも非難を受ける。

手抜きは、やる気がないために引き起こされると思われるかもしれないが、俺はそんなことはないと思っている。

 

やる気ではなく環境だと思う。
朝ちゃんと来ているだけで偉いと思う。やる気があると思う。
利用者さんに、良くなってもらいたいと思っているのだ。○○先生も俺もそう思っている。ドラクエ11の方が関心があることは間違いはないけど。

疲れるものは疲れるし、やる気がでないものは出ないのだ。
それは本人の気持ちが欠けているというよりは、習慣が悪い。

まずよくご飯を食べるのが悪い。
若い男ほどたくさん食べるので、その後消化や吸収に時間をかけられて、だるくなってきてしまう。
女の子は少食なので、男に比べて女の子の方が手を抜かずに真面目にやるのは、食生活にある。

後はやはり自由にやれない環境にあると思う。

 

俺も自営業で独立してやるようになってから、のびのび自分の決めた時間に仕事するようになってから、全く手抜きをすることはなくなった。もちろん、手を抜いたら信用を失って、次がなくなるからでもある。

この、大量に雪崩込んでくるお客さんを処理するスタイルに問題がある。

 

俺は手抜きを叱って厳重注意するのではなくて、のびのびと働ける環境づくりだけが○○先生を変えられると思う。

例えばどうしたらいいかと言われると難しいけど、

今もこうしてドトールで執筆していると、ここにも怠けてる男社員がいる(笑)
棒立ちしてずっと髪をいじっている。やはりここでも女の方が一生懸命働いている。

 

マッサージ師はマッサージだけに専念させるようにさせることだろう。

時間内に、15人終わらせればいい、あとは何をしても自由! というのがいいと思う。マッサージしていると、どうしても今だけ5分だけ休憩したいという時があある。たとえ後で1時間休憩の時間があろうと、今、5分、欲しい、ということがある。

 

どうしても気を抜きたいときに気を抜けないから、ストレスでがんじがらめになってしまう。

一人一人に時間と役割をプレゼントして、あとは勝手にやってくださいというのがいいと思う。
人間は自分で裁量できるようになると、著しくパフォーマンスを発揮するのだ。

これはおそらくほとんど全ての仕事で言えるだろう。

ドトールの店員も、小刻みに休憩を取れたら変わりそうな気配はある。

 

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