彼女はいらない。結婚する気もない。という人は多いだろう。
めんどくさいし、金かかる。孤独も板についてきて、クリスマスも無意識に無視できるようになった。
今の生活も悪くない。一生独身でいい。
もしイケメンで金持ちで優しくて、何でもできる男なのに、あえて結婚しないのであれば、それは、女達へのすばらしい攻撃として成り立つ。俺は女が憎くてしょうがないときがあるので、そういう男がたくさん増えて、女達をこらしめてやってほしいと思う。
だが、本当にそんな男がいるだろうか。本当に結婚したくない男なんているんだろうか。結婚というのは、無意識が勝手に求めてしまう仕方のない類のものではなかろうか。現実的に考えれば、結婚はデメリットの方が多い。それでも、そんな損得を抜きにして追い求めてしまうんじゃないだろうか。やはり寂しいのか。子孫を遺したくなるのか。言葉にできる理由はあるが、それ以上に、ただ求めてしまうもののような気がする。
お笑い芸人やユーチューバーがファンを食い物にしていると、それについて長時間考えずにはいられないし、可愛い素人AVを観ると、こんなに可愛い素人が好き放題されている、そして、女の子側も嬉しそうな顔をしている。AV男優の汚らわしいちんこを呑み込んでいる。10秒だけ俺が入れ替わっていても、何も不都合はないはずだ。悔しい。代わりたい。こんなことがあってもいいのかと、「かわいくてエッチな子がいる」という事実で、歯を食いしばって、ちんこを握りしめて寝ることになる。
出会い系をやってみると、すぐに手ごろな女が手に入りそうになる。ちゃんと攻略サイトを見て勉強して望めば、ちゃんとマッチングができる、今まであんなに出会えなかったの嘘のようだ。誰もが羨む可愛い子となると話は別だが、 60点ぐらいの子だったら可能だ。
出会い系でマッチングして、デートになって、ヤレるかどうか、というところになると執着心が湧く。
一人で部屋でぼさっとしていると、恋愛も結婚もどうでもいいと思えてくることもあるが、実際に、物件をヤレるかどうかという瀬戸際までくると、その頃には、もう覚めることはないと思っていた想いが、100%覚醒してくる。
やはり、具体性が必要だ。来週の土曜日に会いましょうということになったら、土曜日について色々考えざるを得ない。何度もその子の写真や交わしたメッセージを見返したりする。気づくとその子のことで頭がいっぱいになっている。その頃は、渡辺りかや、浅川りなより気になる存在になっている。遠いところにいるアイドルより、近くの手に入りそうな子の方がいいのだ。
男だろうが、女だろうが、覇道を突き進みすぎて、もう恋愛は卒業したと見切りをつけている人でも、「きっかけ」さえあれば、簡単に恋に落ちてしまう。
俺は、ぐたぁ縲怩チと寝て、何もしないで寝続けていて、その上を「キミの声が聞こえる」の「南野泉ちゃん」が急にまたがってきて、俺の乳首やちんこを舐めてきてくれる妄想を毎日している。夜だけではなく、昼もしている。なぜ二次元のキャラなのか。きっと、疲れ切って寝転んでいるときは、三次元のリアルな人間の、利己的なものを感じたくないからだろう。二次元のキャラは人間らしい黒い感情がない。都合よく、2、3時間でもフェラをしてくれそうだ。そして、そのフェラの時間を一瞬でも面倒くさいと思わなそうだ。心から俺に奉仕することを生きがいとしている。そんな子に愛撫されて眠りにつくのが男の究極の妄想だ。だから、少し元気があるときは、南野泉ちゃんではなく、浅川リナや渡辺りか、馬場ふみかなど三次元のキャラを使って、妄想している。
さて、これらの女の子じゃなきゃ嫌だ! この子達じゃないと絶対結婚しない! と思ったり、それに加えて、自分がこれまで一生懸命悩んだり考えたり葛藤して、そこらの女じゃとても手の届かないすばらしい悟りや人生観、精神力を手にして、自分の方が遥かに人間としての価値がある。そんな自分が、出会い系で出会った、こんなつまらない女と結婚していいものか? と思ったりするのだが、案外出会ってみると、こっちが土下座してでも結婚してしまいたくなるから不思議だ。
これまであんなに人生と格闘してきたのに、これは一体どういうことだ? この女は、自分の10分の1の思考力もないサルなのに、話をしていても、膣内にへばりついたカスみたいなことしか言わないのに、どうして好きになってしまうのだ??
そして、なぜこいつが俺を追いかけるのではなく、俺の方が熱をあげて追いかけなければならないんだ??
くそ! くそ! くそ! という感情に、よくなってしまう。
これは明らかに負けだ。俺の方ががんばって生きてきたのに、負けている。恋愛は好きになった方が負けだというが、俺に限っては当てはまらないでほしかった。
結局、そこそこ可愛ければ、馬鹿だろうが性格が悪かろうがつまんない女だとしても。食いついてしまう。
そこそこ可愛い女の子と、出会いさえすれば、そう、出会いさえすれば、誰でも恋は始まってしまう。
こんなのは恋とはいわず、ただ、久し振りに人間型まんこに出会えたので、その希少性に執着しているに過ぎない。他に選択肢を持たないモテない男のみっともない執着だ。もし仮に、そのまま結婚しても、性欲が溶けた頃は、結婚生活も溶けていることだろう。
孤独に孤独を重ねて、その孤独の時間の中で様々な葛藤と出会い、戦い、そしてその経験を得て、すごい知性や精神力を手にしたと思うが、恋愛強度は低くなってしまう。