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帰り道に女の子が落ちていて「今晩泊めてくれませんか?」と言ってきたら 

投稿日:2021-05-31 更新日:

女の子「あのー、すいません!」

ん?

女の子「あの、すいません一人暮らしの男性ですか?」

しまるこ「え? そうだけど」

女の子「わぁ! よかった! あのー、よかったら、その、今晩泊めてもらえないでしょうか?」

しまるこ「は?」

女の子「今晩っていうか、ずっと泊めてもらいたいっていうか、その、わたし、家なき子なんです」

しまるこ「家なき子? 家なき子なら警察行った方がいいんじゃない?」

女の子「警察はダメです! おうち返されちゃう!」

しまるこ「なんだか深い事情がありそうだね」

女の子「はい……。私何でもしますから! なんでも! 家事だけは自信があります」

女の子「家さえ泊めてもらえば、得意の家事を活かして飲食店のバイトをして、家賃代払いますから!」

しまるこ「ふ〜ん、どうして俺?」

女の子「あの、ずっと通りかかる人を見てたんですけど、一目お兄さんを見て、ピーンときたというか、運命を感じたというか」

しまるこ「ほう」

女の子「…………」

しまるこ「まぁ、いいっちゃいいんだけど、もし女子高生とかだったら、普通に俺、捕まっちゃうし」

女の子「女子高生じゃないです! 高校は今年卒業しました!」

しまるこ「大学生?」

女の子「大学は……行ってないんですけど……」

しまるこ「ふーん、深い事情がありそうだね」

女の子「……はい」

しまるこ「何か年齢は証明できるものはある? 運転免許証とか」

女の子「わたし免許なくて……、保険証ならあります!」

しまるこ「保険証か。かわいいね。ちょっと見せて」

しまるこ「平成15年生まれか。確かに今年19歳、だね」

女の子「あの! 家賃分バイトして、お金払いますから!」

しまるこ「それは助かるけど」

しまるこ「服とか着替えとか持ってるの? 生活用品は?」

女の子「何もないんです……。今あるのは、5120円と、保険証と、スマホと、充電切れちゃったてるスマホだけど」

しまるこ「勢いで飛び出してきちゃった感じか」

女の子「はい……」

しまるこ「よしわかった。たくさん歩いて足も痛いでしょ。俺、理学療法士っていうのやってたからマッサージ得意だよ。足揉んであげるよ」

女の子「本当ですか? マッサージ大好きなんです! ありがとうございます!」

しまるこ「だいぶ、浮腫んでるねぇ〜。でもやっぱり細いけど張りがあって、おばあちゃん達の足とは全然違うね」

女の子「はい。とにかく歩き続けましたから」

しまるこ「じゃあ、今日のところはさ、一緒に銭湯に行って、お風呂入り行こうか」

女の子「あっ、そんな大丈夫です、気を遣われないでください。お金かかっちゃうし。私シャワーだけ、その、よかったら、お貸し頂ければ」

しまるこ「ははは、そういうわけにはいかないよ」

しまるこ「それにね、うちシャワーのお湯出ないんだ(笑)ガス契約してないから冷たいのしか出ないよ(笑)」

女の子「えっ、じゃあお兄さん、ふだんお風呂どうしてるんですか? いつも冷たいシャワー浴びてるんですか!?」

しまるこ「まあ、俺は冷たいのには強い体質だからな」

女の子「え……」

嘘だった。本当は風呂は1週間に1回、銭湯に行って済ませていた。

しまるこ「お風呂、早く入りたいでしょ」

女の子「すみません」

しまるこ「女の子は、毎日入らなきゃね」

小生は10日入ってなかった。

しまるこ「お腹は空いてない?」

女の子「いえ、そんなには」

しまるこ「何食べたい?」

女の子「オムラ……あ、いえ、私、5120円持ってますし、その、コンビニのおにぎり食べます」

しまるこ「じゃあお風呂とごはん、どっちが先がいい?」

女の子「あの、よければ、お風呂入りたいです」

しまるこ「よし、じゃあ行くか」

女の子「本当に、すみません」

しまるこ「風(ふう)ちゃん」

女の子「はい?」

風見風子(かざみ ふうこ)。

しまるこ「保険証にはそう書いてあったね」

女の子「あ、見ててくれたんですか?」

しまるこ「風ちゃんって呼んでもいい?」

風子「はい!」

しかし、風見鶏のような名前だな。これじゃあ風に飛ばされて迷子になるのも無理はない。苗字に「風」が入ってるのに、名前にも入れるなんて、お母さんは馬鹿なのか? それが原因で喧嘩して家を飛び出してきたのか。まぁ、俺だったら飛び出すわな。

しまるこ「ところで着替えはあるの?」

風子「いえ、同じの、着ようかな、と」

しまるこ「だめだよ、女の子が同じ服なんて着てちゃ。じゃあまずは服を買いに行くか」

風子「な、何から何まで、すいません……!」

しまるこ「とりあえず、はい、3万円。これでなんとか間に合わせられるかな? 今着てる服と合わせて、3ローテーションぐらい買っておきなよ」

風子「いえ、そんな、私5000円持ってますから! それで何とかしのぎます」

しまるこ「女の子の下着は高いし、あんまりみすぼらしい下着を身につけるもんじゃないよ。ちゃんとした下着を買いなさい。下着には金をかけた方がいい」

風子「……」

しまるこ「バイトしてくれるんでしょ? あとでバイトして返してくれればいいから。バイトの面接にはスーツが必要になるね。ドトールやクリエイト程度の面接なら私服でもいいけど。一応面接に恥ずかしくない私服も買っておいた方がいい」

風子「……」

しまるこ「さぁ、気にせず買い物を楽しんできなよ。俺に見られてたんじゃ買い物もしにくいだろ? 一緒に下着を物色するわけにもいかないしね(笑)俺は隣の家電コーナーで、有機ELテレビを横から見て、その薄さに驚嘆するという遊びをしているから」

風子「本当にすみません。必ずお返ししますから」

しまるこ「あ! ちょっと待った!」

風子「はい?」

しまるこ「あの、B系とか、クソでかい服だったり、でかい英字ロゴが入ったパーカーみたいなのはやめといてくれる? それ以外の服だったらなんでもいいから」

風子「わかりました」

ふーむ、しっかし薄いなぁ。恐ろしい企業努力だ。いったいこの薄さのために、どれくらいの社員の血と汗が流れただろう。しかしこの様式美。39万か。この薄さのためだけに買ってしまいたくなる。

風子「お兄さーん」

風子「はぁ……はぁ……」

風子「あ、あの、こちらお釣りです」

しまるこ「うん、え? 521円? これだけ? 結構買ったねぇ!」

彼女からのお釣りは521円だった。

しまるこ「領収書は?」

風子「あ、はい!」

数枚の領収書を見ると、

化粧品

アイロン

……

しまるこ「これさぁ、3万円越えてるけど、足りない分はどうしたの? 自分の持ってた5000円の分からはらったの?」

風子「はい」

レシートに表示された点数の多さに目を奪われた。服の一点一点はそんなに高くはなかった。一点3000円クラスのものを7着買っている。やはり女の子は服をなるべく多く持っておきたいらしい。ジャージも買っている。部屋着用だろう。

しまるこ「っていうかさ、ドライヤー買ってんじゃん。ドライヤーは俺買っていいなんて言ってないよ? ドライヤーは銭湯についてるんだから買わなくていいんじゃん。つーか俺ん家にあるし。そこは一言俺に言ってくれないと」

風子「ごめんなさい……」

しまるこ「まあ2400円だから別にいいんだけど、一言言って欲しかったなぁ。ちなみにスマホはiphone?」

風子「はい」

しまるこ「じゃあ、ライトニング端子が必要か、ついでにここで買っておこう」

風子「すいません」

しまるこ「ドライヤー買わなきゃ買えたんだけど、まぁしょうがないね」

風子「すいません」

しまるこ「化粧道具は持ってるの? あとタオルとか」

風子「すいません……」

しまるこ「そんなに気にすることないから。ずっとすっぴんでいると気持ちも乗らないでしょ? とすると、あとは鏡も必要か。化粧台はさすがにいいよね? 家にあるローテーブルで何とかしてよ。鏡置いて化粧できればいいでしょ?」

風子「すいません」

しまるこ「あ!」

そこで小生は大事なことを思い出した。

(生理用品……!)

やっぱり女と暮らすと金かかるなぁ……。なんでいちいちおしめパッドみたいの買わなきゃならねーんだよ。一生おねしょが直らない赤ん坊じゃねーかよ。トイレットペーパー詰めといてなんて言うわけにもいかんしな。

しまるこ「まぁ、タオルとか、生理用品とか、あとお菓子とか。お菓子も買っちゃいな。なんでもここで買っておきなよ」

そう言って、小生は1万円を渡した。

しまるこ「じゃあ1時間後に集合ということで、俺はここで有機ELテレビを見てるから」

風子「わかりました」

しかし、どうするかなぁ、泊めるのはいいが、これからどうやって風呂に入らせようか。彼女だけは銭湯に行かせてやりたいが、そうすると俺も入らなければならなくなるだろう。

彼女一人じゃここまでこれないし、彼女のためだけに銭湯の送り迎えするのもなぁ。ガス契約するか?

この先まだまだ必要な物や欲しい物が出てくるだろう。その度にお金を渡すにしても、彼女も不自由だろうし。もういっそ先に10万渡しておくか? しかしドライヤー買ってきちまうからなぁ。

今日だけで4万円使った。本当に女は金食い虫だな。しかしだ、彼女はバイトするって言ってるし、家賃分払うって言ってくれてるし、ここの3万円分の家賃を払ってくれるって言ってるし、うーん。

バイトは1日に5時間ぐらい入ってもらおうかな。そうだな、時給900円のバイトを5時間やってもらって1日に4500円。それで大体、月に20日ほど働いてもらって、9万円か。彼女の月収は9万円になる。

家賃分の3万円をもらって、残りの6万円から、今日買った分や、これからかかってくるお金を返してもらおう。数ヶ月で返済は終わるが、それは6万をすべて小生に返した場合の話だ。それは厳しいだろう。バイトして稼いだ額をすべてもっていかれたら、彼女だって労働意欲が失せてしまう。彼女だって、自分の欲しい物くらい、自分の金で買いたいだろう。

もう少し働いてもらうか? どうせ家を飛び出してきて、友達もいないし、やることもないんだから、8時間フルタイムで働いてもらうか?

と、すると、900円×8時間だから、7200円。一日に7200円稼ぐとして、それが22日勤務だと、15万8400円か。

15万8400円!? すげぇじゃねーか! めっちゃ稼ぐじゃん!

俺の給料の2.5倍だ! これじゃあ俺の方がヒモになっちまうな(笑)

15万8400円。すげぇ……。

しかし月に15万8400円も稼いでくれるなら、是非とも置いておきたいところだ。ククク……! 面白くなってきた! ナプキンだろうがオムツだろうがいくらでも買ってやる! よし、さっそく明日ガス会社に電話するか。

内訳としては、3万円は家賃分。そして2万円を小生への返済金。残りの10万8400円は、基本的には彼女のものだ。それで好きな洋服をたくさん買うといい。

だが、賃貸の更新分や、その他諸々金が必要になったときは、少しだけ彼女から借りよう。

しまるこ「しかし暇だね」

風子「そうですね」

そうですね、じゃねーよ。お前は面倒見てもらってるんだから、「いえいえ、置いてもらっているだけで恐縮です」って言えよ。やっぱり18歳だな。

風子「あっ、あのハサミお借りしてもいいですか?」

しまるこ「いいけど、何に使うの?」

風子「あのー、服のタグを切りたくて」

しまるこ「ふーん。俺はいつもタグは噛みちぎる派だからハサミなんて使ったことないけど」

風子「……」

風ちゃんは恥ずかしそうな顔をしていた。

なるほど、そういうことか。

どうやら下着のタグを切りたいらしいが、それを俺の前でやるのが恥ずかしいらしい。ワンルームだから、パンツのタグを切っているところは丸見えだ。

だったら、買った時に店員にカットしてもらえばよかったのに。まぁ、18歳だし、そこまで想像力が働かなかったか。長旅で疲れていただろうしな。

しまるこ「トイレ行ってくるよ」

気を使える小生は、そう言って部屋を後にした。

いつも台所でおしっこしてるけど、さすがにこれからは改めないとな。トイレでおしっこするにしても、音を立てちゃいけないし、ふう、やれやれ、共同生活は大変だ。

ふうちゃんの「ふう」は、ため息の「ふう」なのかもしれんな。ため息しながら出産したから、お母さんは「ふうこ」と名付けたのかもしれない。

チッ! 立ってすると、音がなっちまう! 座ってやらんといかんのか!? くっそ、めんどくせーなッ!

(エッ)

小生はハッとした。

便器にウンカスがこびりついついてんじゃん!

ふうちゃん、さっきおしっこ行って帰ってきたあと、少し酸っぱいような、青ざめたような顔をしていたけど、まさかこれが理由か……?

(は、恥ずかしいーーーーー!)

まさかもなにも見られたに決まっている! トイレにきて、これが目に入らないはずがない! 油絵が趣味で、茶色の絵の具を便器に流したと言っても信じてもらえんだろう。

風ちゃんもここでおしっこするの嫌だったろうなぁ。いや、しばらく迷子になっていたということは、おしっこだけでは終わらないはず、うんこもしたのか。だとしたら、このウンカスは風ちゃんのウンカスでは?

クソ! 自分の都合のいいように考えるな! これは間違いなく俺のウンカスだ。こんなに固く、油絵のようにこびりついていたら、一朝一夕ですぐにできる類のものではないことはあきらかだ。

風ちゃんはこれを見てどう思っただろう。下手に掃除したら、俺に気を遣わせると思ってそのままにしておいたのだろう。しかしそのまま看過したとしても、それはそれで俺に気を使わせる。迷っただろう。風ちゃんの逡巡も一緒にこびりついているようだ。

俺じゃないよっていったって、俺しか住んでないからなぁ。

クソ! しかもよく見ると床にチン毛がいっぱい落ちてるじゃねーか! 

あー! ちゃんと掃除してから家に入れないと! もっとよく考えてから迷子を拾うんだった!

ウンカスを片付けて、チン毛も拾い集めて、風ちゃんもそうしようと思ったけど、俺にバレたら気まずい思いをさせると思ったのだろう。しかし今すでに俺は気まずい思いをしているのだが? つまり、片付けようが、片付けなかろうが、どちらも悪手だったわけである。そこに救いの道はなかった。それとも、汚くて触りたくなかっただけか?

ふう。まったく先が思いやられるぜ。

しまるこ「うちさぁ。布団がないから、置き畳で寝てるんだけど、一応ヨガマットもあるけど、どっちがいい?」

風子「ええと……」

しまるこ「たぶん置き畳の方が寝心地はいいと思うんだけど、この置き畳使う? 俺はフローリングの上で寝れるし」

風子「あ、いえ、大丈夫です」

しまるこ「大丈夫っていうか、風ちゃん床で寝れないでしょ? 置き畳使わないんだったら、ヨガマットか床で寝ることになるけど」

風子「すいません、ヨガマットお借りしてもいいですか?」

しまるこ「今度マットレス買うよ。Amazonで注文すれば明後日には届くと思うから。あー、だったらさぁ、今日と明日はホテルか漫喫に泊まる? 銭湯じゃなくて、はじめからそうしとけばよかったね」

風子「い、いえ! さすがにそれはお金かかっちゃうし! 本当にそこまでしてもらうわけには……! わたし、ヨガマット好きですよ!」

こんなことを言っているが、女というのは平気で嘘をつく。明日にはマットレスがある家を求めて、旅立ってしまうのが女というものだ。

その後、今日使った分の金を返しに戻ってくるんだったらともかく、18歳というのはその辺の常識ができていない場合が多い。

睡眠だけはちゃんと取らせてあげたかった。

ゆっくり眠りたいよな。今まで放浪生活が続いてたんだし。まぁ外で寝るよりはマシだと思うけど。

もっといい家に拾われたかったなと思ってるだろうな。

しまるこ「風ちゃん」

そう言って俺は、風ちゃんを抱き寄せた。

「あ……」

風ちゃんは、風に消えてしまいそうな声を出した。

俺は風ちゃんの服を脱がしていった。一枚ならともかく、すべて自分で買ってあげた服を、一枚残らず脱がしていくという行為は初めてだった。まるでリカちゃん人形遊びだ。

全裸になった風ちゃんを置き畳の上に寝かすと、少し痛そうな顔をした。

俺は風ちゃんの足首を持って、ガッと天井に向かって突き上げるように、高々と掲げた。両の足首は彼女の顔の真横に位置し、股間は天井に向かって、ひとつの垂直線を描いた。性器の上に位置した小豆のような突起部が、天井と存分違わない垂直線を描き、それはまるで芥川竜之介の小説に出てくる蜘蛛の糸のようだった。それは幾何学的な美しさがあった。俗に言う、『まんぐり返し』と言うやつだ。

ふむ。全体的に細い身体だが、出るところはでている。なかなか発育はいい方だ。乳首も、まんぐり返った性器に負けないぞという勢いで、ピンッと上を向いている。どちらも、天井から垂らされた糸と繋がっているように見えた。Dカップくらいはあるかもしれない。小生は、そのパイオツを、掃除機で吸い上げるかのように、わざと下品な音を立てて、吸い込んだ!

「ズズズーーーー!!」

風子「は! はぅぅ!」

初めに主従関係というものをはっきりしておく必要がある。彼女がいくらバイトして15万8400円を稼ごうが、奴隷は奴隷。家なき子は家なき子。この家の主は俺なのである。彼女は傀儡に過ぎない。俺より金を稼ぐことで、いつか偉そうな態度を見せるようになるかもしれない。そのための、いわば調教である。

風子「や! やめて……くだ……さい!」

風ちゃんはまた風に消え入りそうな声を出した。風は肯定してくれた。

確かに一人暮らしの男の世話になるということは、こういうことである。それは風ちゃんだって予測していた、それは、俺に声をかける前の段階の話である。

風子「恥ずかしいです……!」

そう言って、風ちゃんは足をバタバタさせた。バッタでもここまでバタバタしない。小生はその声を無視し、無言でさらに足首を前に押し広げていった。それにより、臀部は浮き上がり、性器はほぼ風ちゃんの胸部の上に位置し、風ちゃんの眼前に迫るまで近づいた。ふうちゃんの、目と鼻の先に、性器がある。

非常に、自己主張の強い性器だ。クラス委員に自分から立候補するタイプだろう。この絵だけ切り取って見れば、性器が本体なのか風ちゃんが本体なのか、わからないくらいだ。風ちゃんはビックリマンシールのシールではなくチョコの方というわけか。

風子「あ、……う、あ……」

風ちゃんの吐息は、眼前にある自分の性器に吹きかかった。自分で自分の性器に吐息を吹きかけて感じている。これがオナニーじゃなかったら何だろう? そのくせ「やめてください!」と被害者のような態度をとっていた。もちろん、「やめてください!」という声も、性器にふりかかった。何がやめてなのか。もちろんその吐息も強烈な空気刺激となり、脳内刺激へと変化した。

しまるこ「こんな格好、されたことないでしょ」

風子「ない……です」

本当かどうかは分からないが、風ちゃんはそう言った。「あります」と言われたら、この格好のまま窓から捨ててやるつもりだった。

菊門がヒクヒクしている。少し開いている。ちょうど百合の花一本を挿すのに最適そうなサイズだ。中が見えそうだ。きっと、万華鏡のような世界が広がっているだろう。

この穴は、百合の花を生けてやらんとビニールプールのように空気が漏れてヘナヘナになってしまいそうだ。今度買ってこよう。

しまるこ「小池百合子都知事の百合子は、ここからきているらしいよ」

風子「は、恥ずかしいです……」

そして俺は、風ちゃんの足首を持って下半身を広げたまま、20秒も30秒もそのままにしていた。そして1分が経った。

風ちゃんも変だと思ったろう。わたしが知っているセックスと違う。これは何だろう。何をされているんだろう。こんなに時間を長く感じるのは初めてだ。あてもなく公園のベンチで座っていた時間よりも長く感じる。このまま、こうされていると、何か、見たこともないものが、出てきてしまいそうだ。そうなる前に、そうなる前に……。

風ちゃんは無言だった。もともと口数が少ない子だったが、秘穴は多弁だった。いつまでも、どこまでも、ヒクヒク動いていた。「助けてください」「おうちに帰して」ヒクヒク、ヒクヒクと、迷子になって公園のベンチで泣いている彼女の姿を代わりに物語っているようだった。

そしてその瞬間、秘穴から、一滴の雫が流れ落ちた。流れ星のように。

「風ちゃんの親が連れ戻しにきませんように」

「風ちゃんの親が連れ戻しにきませんように」

「風ちゃんの親が連れ戻しにきませんように」

まんぐり返しを15分ほどやっていたら、風ちゃんの秘穴から、幽霊のような形をした風ちゃん自身のようなものが抜けていくのが見えた。足首から伝わってる反動力をまるで感じなくなった。風ちゃんはポカンと口を開けて目が虚ろになり、人の家だということを忘れ、まるでこの家が自分の家だというかのように、だれるに任せ、最高度のだれさを見せるようになった。

彼女の歴史は? 築き上げてきたものは? さきほどイオンに行った時、俺の渡した金で彼女は履歴書を買った。そして、はやく働きたいからといって、さっきまで履歴書を書いていた。

しかしなんてことか! 彼女の履歴書の一文字一文字が、宙に浮かんで消えていくではないか……! 

この15分は、これまで彼女が人間の人間による人間のための行ってきたものを忘れさせるためにじゅうぶんの15分だった。彼女の額に住民票を貼り付けて、市役所に送り返すことと同義の15分だった。

履歴書は今や空欄となった。

残す文字は菊一文字だけである。天に向けられた秘穴が、彼女の個人情報を送信しているように見えた。一度送ったら二度と戻ってこない、一方通行の通信。コピーペーストではなく、「control+X」切り取りの方である。蜘蛛の糸ではなく、完全なるデジタル線。繋がれていた糸はUSBケーブルだったのである。

しまるこ「おーい、大丈夫か?」

「はい、おはようございます」とわけのわからない返答がかえってきた。

ちんこで頬をペシペシ叩いても反応がなかった。ちん先で、アゴをクイってやって(ワイングラスを持ち上げるように)、彼女の顔を固定させた。

しまるこ「ちんこ旋風脚!」

しまるこ「じゃあ挿れるぜ」

ちんこをまんこにいれると、凄まじい膣圧でちんこをもぎとられそうになった。

クラピカのチェーンジェイルで締め付けられているようだった。風ちゃんは特質系の念能力者らしい。クルタ族なのか? これはすべての念系統を100%引き出さなければできない芸当だ。

実はこれは黙っていたことだったが、小生は幻影旅団のメンバーである。4年前にNo.2と交代で入った。

クッ……! 何だこの気持ちよさは……!

ドンドンドン! ボーナスステージだドン!

太鼓の達人が中で太鼓を叩いているようだった。

あまりの気持ちよさに俺はもう耐えられなかった。

フィニッシュだドン!

しまるこ「天翔る閃光の道標よ。何時らが咆哮により万象を薙ぎ払え」

しまるこ「「「シャイニング・バインド!!!!」」」

しまるこ「じゃあいってくるよ」

風子「まだ朝4時ですよ、こんな時間にどこに行くんですか?」

置き畳で寝たためか、風ちゃんはあまり寝つけなかったようだった。今も俺を見送りながら、腰に手を当てている。

しまるこ「ドトール」

風子「ドトールで何するんですか?」

しまるこ「秘密」

風子「えーー! 教えてくださいよ!」

風を引き裂くかのように、風ちゃんは元気な声を出すようになった。

(風ちゃんのことを書くんだ)

風子「お昼ごはん作って待ってますね!」

しまるこ「うん」

俺は何も言わずに、風ちゃんに5000円を渡した。今日のお小遣いだ。今日の昼ごはんの材料分、その他色々、必要なものを買っておいでという意味だ。

風ちゃんは何も言わずに受け取った。昨日の遠慮はなかった。

しまるこ「台所にあるものは何でも使ってくれていいから。醤油もソースも塩もないけど、包丁とIHコンロはあるから」

風子「わかりました!」

しまるこ「じゃあいってくる!」

風子「いってらっしゃい!」

いってらっしゃいか、何年ぶりだろうな、この言葉を聞くのは。

俺は空を見上げた。空。こんなに美しかっただろうか。いつもより青みがかっているような気がする。

キラキラして、吸い込まれそうになった。

身体がこれまでに感じたことのない軽さだ。本当に吸い込まれてしまいそうだ。

家に帰れば風ちゃんがいる。

風ちゃん。

ププーーーーーーーッ!!

ドンッッ!!!!!!!!!!

風ちゃん。

風ちゃ……ん。

風ちゃん。

風ちゃん……。

風ちゃ……ん。

生きて。

生きるんだ。風ちゃん。

風ちゃん。生きて。

風ちゃん。

+5

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