出会い系「90人と出会って20人ほどやった体験談」

出会い系の人妻との体験談 4

投稿日:2021-05-05 更新日:

人妻だってさ

一週間経った。この一週間は長かった。一切メッセージを送らないということは、それだけで冷たく、無機質で、時間が常にずっと小生に、これがまずいよと語りかけていた。

この声を無視することは、その抵抗が、そのまま時間の波にのって、彼女の元まで届くような気がした。一日、一日、関係が悪くなっていっている実感があった。送らないどころか、強い抵抗を彼女に送っているようだった。みんなこれに危機感を覚えて、メッセージを送るのだろう。しかし小生は送ったら負けだと思っていた。

仕事から帰ったら、亜子ちゃんからメッセージが届いた。時間は18時きっちりだった。小生が帰宅する時間を見計ったのだろう。その細かな気遣いが、 届いた短いメッセージを補完しているように思えた。

「今から会えない?」

と、それだけ書かれたあった。

何のシンパシーだろう。ちょうど一週間だ。一週間経ったら小生も亜子ちゃんにメッセージを送ろうと思っていた。亜子ちゃんも、一週間たくさん考えていてくれたことが、この短いメッセージでわかった。

俺の選択は正しかったんだ! ほらみろ! 待ってればいいじゃねーか! やったーーー!! 亜子ちゃんから連絡きたーーーーー!! 

会って話すということは悪い知らせではないだろう。気まずくなる話を、わざわざ会って話すはずがない。ちゃんと付き合いたいから、ちゃんと面と向かって言おうとしているのだろう。つまり、もうOKということだ。

母親が「ご飯よー」と言っていたけれども、「ラップしといて」と言って慌てて出掛けていった。

小生は、亜子ちゃんの家の近くにある、スーパーの駐車場に車を停めて待った。2回目のデートのときに、待ち合わせした場所でもある。

「久しぶり」

と亜子ちゃんは言った。いつもと変わりない亜子ちゃんだった。

「久しぶり」

と小生も答えた。

「来てくれてよかった。ごめんね、呼び出したりして」

「いや、俺もはやく会いたかったから」

「そうなの!? 連絡なかったからもうどうでもいいと思われてるかと思った!」

やっぱりそうか、と思った。考えたいと言い出したのはそっちなのに、小生はただ待ってただけなのに、こういう結果になってしまうのである。恋愛テクニック本に書いてあった通りだ。

「いや、考えたいって言ったから、ゆっくり考えてもらった方がいいのかなぁと思って、送らないでいた。本当はすごく送りたかったけど」

本音よりも、相手の気分が良くなる言葉を選んで話した。

「すごい、こんな人初めて見た! 友達が、『イケメンで誠実な人は絶対にいない!』って言ってたけど、本当はいるんだねー!」

1週間メッセージを送らなかったことが、どうして誠実につながるのかがいまいちわからなかったが、亜子ちゃんが喜んでくれていたからよかった。どうでもよくなった。あんなに悩んだのが馬鹿らしくなるほどに。亜子ちゃんは、根が陽の人だから、小生の詐欺師のような口調がうまく作用するのだと思った。

「ねえ、怒るとどうなる?」

「ん?」

「怒ったら、どんな感じになる?」

「表には出さないかな。笑ってかわしながら、心の中で不機嫌になるだけ」

「殴ったりしない?」

「そういうのは一度もないよ」

「殴りたくなっても、顔は殴らないでほしいんだけど」

「え?」

「肩ぐらいならいいよ」

「いや、殴らないよ」

「あのね、私結婚してるの」

一気に疲れた。亜子ちゃんはずっと小生の顔を見ていた。小生はその顔を見るのも嫌で、自分の中の空白の部分を見つめていた。

冒頭で彼女のことを人妻と述べたが、知らされたのはこの時である。本当に力が抜けた。彼女のために使った時間を返せと思った。まったく気づかなかった。一気に力が抜けた。

「そうかーーーーー」

小生は背もたれに大きく寄りかかって、清々しい顔をした。

「怒った?」

「いや、なんかさ、余裕があるとは思ったんだよ。27歳なのに結婚に焦ってる感じはないし、これだけ、どこか男に媚びを売るというか、色目を使ったり、モテそうな感じだから、そういう子はすぐに結婚できちゃいそうなのになぁって思ってたから。亜子ちゃんみたいな子は、やっぱり結婚していくもん。やっぱり色気だと思う。色気のある子はぜったいに結婚していく。だけど、本当に結婚してるとは思わなかったなぁ」

「なんか客観的」

といって亜子ちゃんは笑った。

「しまるこ君はさぁ、水曜日のダウンタウンみたいな、ドッキリばらされても、そういう客観的なリアクションしそう」

「驚いてるんだって! 驚いてるから、素直な感想が勢いよく飛び出しているだけ」

「怒ってないみたいでよかった」と亜子ちゃんはホッとしたように言った。

小生も、力が抜けて笑っていた。怒りはまったくなかった。

「本当に、すごい好きになりかけてて、こうして出会い系で会った女の子の中でも、一番いいなぁと思ってたから、だからやっぱりショックかなぁ」

「ほんと? すごい嬉しい」

やはり彼女は、男に強く求められると喜ぶ。小生も、それをいうと彼女が喜ぶことは知っているから、言おうかどうしようか迷った場合は、こうやって口に出すことにしていた。

それが性的魅力だったり、単に物件としての価値が高いというような口ぶりでも、彼女は嬉しがった。彼女の人間性、内面、性格を褒めるより、嬉しがったかもしれない。もちろんそちらの方面を褒めても嬉しがった。だから、もう、何でも褒めた。人妻だということを打ち明けられた後でも。

「物件価値を評価するような口ぶりだけどね」

「んーん、嬉しい」

「私ぜったい殴られると思ってたから」

「殴る男は、10人に1人もいないと思うよ。多くの男は、2、3回だけやってヤリ捨てようとするだろうね。それが一番いい仕返しの方法だと思うから。殴ったらヤレるものもヤレなくなっちゃうから。人妻だから、深入りしないようにしながらね」

それは小生が心の中で、これからしてやろうと思っていたことだった。他人事のように言った。もちろん言わなくていいことだったが、思いついたことをなんでも話してしまう自分の悪い癖を抑えるられるほど頭も働かなかったし、雑になっていた。

「俺は殴るかもしれないと思われてたことの方がショックかなぁ。2回もデートすれば、暴力振るう男かどうか分かりそうなもんだけど、暴力振るう男として思われてた方が、残念かなぁ」

「ごめんね」

亜子ちゃんは真剣に謝った。謝るときは、やはりとても丁寧に謝る。

「もしこれが、2、3年ぐらい付き合ってて、結婚考えてたり、たくさん金を注ぎ込んできた後となると、さすがに怒るかもしれないけどね。まだ2回しか会ってないし、でも、どっちかっていうと、自分の方を怒っちゃうかもしれない」

「優しいね」

「これを優しさというのか、俺にはもうわかんないや」

「不思議だねー、しまるこ君は」

「不自然なほど客観的に努めようとするところが、不思議に映るんだろうね。これは、癖になってるし、意地になってるところでもある」

「意地で客観的になろうとするの? 不思議だねー」

「なろうとするというか、あろうとするというか、俺はこの冷静さが、自分で自分が気持ち悪くなるよ。しょっちゅう胃もたればっかりしてる。この胸の中の気持ち悪さが、他人にそのまま伝染してしまいそうで、冷静を越えたところに行きたいんだけど、……ギャハハハハハ!」

「じゃあ、これからはそういう関係ってことでよろしくね」

「うん」

小生は即答した。話しながら、もうイエスということは決めていた。なんなら、小生の方からお願いする気でいた。2、3回ヤったら、ヤリ捨てる。決して深入りはしない。人妻だろうが処女だろうが、同じものがついているだけだ。転んでもタダでは起きない。

このように、どうでもいい場合だけは積極的になれる。しなくてもいい恋はがんばれてしまう。相手に期待していないからだろう。人妻という時点で、何一つ期待するものがない。

「私人妻だけどいい?」という言葉がないのが面白かった。「そういう関係でよろしくね」と決めつけるように言われたところが嬉しかった。

「しまるこ君に彼女ができるまでだね」

「亜子ちゃんに子供ができるまでだね」

車と、いつもの葛藤

帰り道、車を走らせながら、亜子ちゃんのことを思った。

結局いつもこんな恋愛ばかりだ。まともな恋愛を願っても、まともな恋愛は降ってこない。俺がまともじゃないからか。結局付き合える人間としか付き合えないのか、身の丈にあった、不倫する女は、不倫する男を。

本当は、真っ当な、ケーキ屋でバイトでもしながら、友達と二人で買い物したり、変な物を買ってしまって落ち込んだり、お母さんと喧嘩したり、そんな子と付き合いたい。完全に女子大生だ。なぜ女子大生が出てくるんだ?

関係を続けると即答したが、本当は迷っていた。考えたり、迷ったりするのは失礼だと思っていたし、(返事だけしておいて、後で本当の答えを出す方が失礼だけどね(笑))、しかし、それはついさっきまで、小生がやられたことでもある。考えたいといわれたことに対して腹を立てていたから、「考えたい」なんて言わないと決めていただけだ。

ビジネスでも、どんなに無茶な案件をクライアントに提案されても、とにかく受けてしまって、できるかどうかは後で考える経営者がいるが、同じやり口と言えるだろうか。

やはり即答すべきだと思う。告白されて、悩んだり考えたりしている姿は見せてはならない。いい返事だけしておいて、その後、やっぱり無理だと思ったら、うまい具合にフェードアウトすればいい。小生はそういう考え方をする人間である。やはり亜子ちゃんの方がその辺は立派なのかね。こんな考え方ばかりしているから、亜子ちゃんは結婚できて、小生はできないのか。

旦那のために味噌汁を作ったり、ネクタイを正してあげたり、両親に挨拶をしに行ったり、手を繋いで街を歩いたり、家のどこかに結婚指輪は眠っていて、親戚の行事や夫婦のいざこざ、思いっきり汚い言葉を飛ばしあって、喧嘩して泣いて障子を破いたりしたこともあったろうか。

中古もいいとこだ。一滴の旨味成分も残されているだろうか。おこぼれをありがたく啜るために、俺はこうして車を飛ばしてきたというわけか。

不倫なんてものは、お互いいい部分しか見せあわないものだから気楽なものだ。

しかし、他に性処理相手もない。とりあえず2、3回だけやって別れてしまうか。あまり長引くと旦那にバレるかもしれないし、ちょっとした火遊びで終わることができれば、甘い汁だけを啜ることができる。それが正しい中古の遊び方だ。いや、レンタルか。このまま引きさがるのはもったいない。せっかく75点なんだから。

75点。

結局人間なんてものは、目の前に65点以上の異性が現れると、その人をすぐに好きになってしまう。あれほど悶々とした時間が嘘だったかのように、どれだけ失恋していて、傷ついていたとしても、もう二度と恋なんてしないと言っていたとしても、運命がどうとか言っている人間でも、好きな人がいたとしても、65点以上の人間が現れさえすれば、簡単に好きになってしまうから、本当の問題は、65点以上の人間が目の前に現れないことにある。

亜子ちゃんを点数でつけるとするなら、75点である。いつも女にイライラばかりしている小生だが、亜子ちゃんに対しては、イライラしなかった。

イライラはしなかったけど、幻滅はしていた、幻滅していたから、迫っていけたのかもしれない。人間というのは、どうでもいい人間に対しては、頑張れてしまうところがあるものだ。

亜子ちゃんに対しては、最初からすでに諦めたところがあったから、変な意味で期待するところがなかったかもしれない。案外、純朴な人間同士の方が精神的なところでは大きな絆が生まれるせいか、相手に対して期待を抱いてしまうところがあるか。亜子ちゃんの性の大らかさは、心の大らかさにもつながっていて、小生のようなこじらせ系男子を包み込むには十分だったのか。案外相性がいいとは思っていた。

どうしてもこんなに愛とか恋とかウダウダ言ってる恋愛脳の人間というのは、相手に期待ばかりしてしまう。そしてそれは男よりも女の方がはるかにそういう性質を持ち、特に若い女性はそれが顕著である。

小生自身は、19歳から22歳ぐらいの女性が一番大好きで、ストライクゾーンのど真ん中なのだが、いつもこのくらいの年齢の女性と付き合うと、お互いが子供のため、ぶつかってしまうことが多かった。年上の女性と付き合った時の方がうまくいった。7個か8個くらい年上の女性と付き合った時は、いつも、色々な面で助けられたものである。

だから、小生がアラサーやらアラフォーの女性と付き合えば、それがいちばん話が早い気がするが、小生はどうしても19歳から22歳くらいの女の子を好きになってしまう。結局、いつもこれが悪いのである。

しかし、なんでいつもこんな交際ばかりなんだ? 前に付き合ったのも人妻だった。人妻と付き合うのは2回目だ。歴史がすべてを証明している。

人妻はもう結婚という大仕事を成し終えて、あとはもうやることがない。働こうが子育てに励もうが、マリッジブルーになろうが実家に帰ろうが、買い物に行こうが、自由だ。恋愛だって自由だ。夫が稼いできた金で、夫以外の男とホテルに行ったっていい。

夫には経済を、不倫相手には生物としての欲求を満たしてもらえばいい。そう言う意味じゃ、浮気相手としては適した人材と言えるのかな、悪い気持ちではない。結婚相手に適切と言われるより、どっちが嬉しいだろう。

まるで被害者のように、強制的にこんな状態になってしまったように語っているが、もちろん 選んでいるのは小生である。嫌だったら断ればいいだけの話だ。

すべては小生がモテないから悪い。モテないから、モテなさすぎて、選択肢があまりにもないから、わざわざこんなリスクの高い橋を渡るしかなくなってしまう。もし目の前に付き合えそうな女がいたら、65点以上の女が目の前に現れたら、亜子ちゃんにまったく見向きもしなくなるだろう。

不倫っていうのは、やっぱりモテない人間がやることだ。追い詰められて、行き場を彷徨っている性の魂が、

小生も、もう少し真面目に生きてきた自負はあるのだが、岡本太郎、中村天風、ヨガナンダ、マザーテレサ。それだけ読んできて、そんな人間になろうとしてきたつもりだったが、やってることは正反対だ。マザー・テレサ。マザー・テレサはさすがにおかしいだろう。

本当は好きではない、好きではないどころか好きになってはいけない、いや、好きではなくなったというべきか。バレたらどうするんだ? 旦那が慰謝料を請求してくるかもしれない。そしたら貯金が全部パーだ。払えなかったら親にいうしかない。親はなんて言うだろう? 軽蔑されて勘当されるかもしれない。

不倫なんて、世の中には日常茶飯事だろうか。どこかのアイドルや芸能人も、しょっちゅう不倫ばかりしている。これまで何一つ悪いことをしてこなかった人間でさえ、不倫だけはできてしまえるものだ。小生も平気でそういう事ができてしまえる。

やっぱりモテない。モテないから悪い。もし目の前にもっといい女が現れたら、すぐに乗り換える。好きなんて気持ちは、そんなものだ。長い間、彼女がいないと、ただ手元に女の子を置いておきたくなる。シルエットの良い女の子がいたら、それを手元においておきたい、それだけ。

亜子ちゃんだってそうだろう。俺が好きかといったら、それほどでもなさそうだ。他にこんなリスクを請け負って遊んでくれるバカがいないからだろう。好きという気持ちが蒸発するくらい、熱いほどの輝きを、熱狂を、キラキラを、感じて毎日を生きたいから、出会い系の門を叩いたんだろう? 俺が好きとかそういうんじゃないんだ。とにかく熱いものを感じたいんだろう。

彼女が完全体になるために、いくつもの必要な構成要素があって、その中の性的娯楽要素の一つとして、俺は採用されたってわけだ。完全体になれるといいね、亜子ちゃん。

いやそんなこともないか、亜子ちゃんの方が覚悟がいるはずだ。どう考えても、彼女の方が失うものが大きい。そのリスクを犯してまで、俺と不倫したいってわけか? どうだろう。そんな顔でもなかったような気がするが。

家庭に収まれるほど、大人しくしていられないってか。生命が、彼女の生命が、家庭という檻から溢れ出そうとしているのか。

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