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独立した理学療法士の一日の仕事の様子

投稿日:2021-02-21 更新日:

病院や施設を辞めた理学療法士が独立して仕事をするとはどういう感じなのか気になる人もいるかもしれない。

今日はその一日の流れを具体的に紹介しようと思う。

訪問してマッサージしているだけだが、小生には3人の固定客がいて、基本的にはその人達にしかサービスを提供していない。たまにチラホラ友人から利用者さんを紹介してもらったりすることもある。

週一回。料金は1時間5000円。ひとりの利用者さんのお宅にその3人の利用者さんが一同に集っている。もともと小生がデイサービスで働いていた頃の利用者さん達なので、みんな共通の知り合いである。

12時30分 家を出る。

12時45分 1人目の利用者さん(91歳)のところへお迎えにいく。

13時00分 2人目の利用者さん(88歳)のところへお迎えにいく。

13時05分 3人目の利用者さん(84歳)のところへ到着。このお宅で全員の施術を行う。

着くと、みんなでお菓子を広げる。でかい一枚板のテーブルに収まりきらないほどお菓子が並ぶ。おばあちゃん達はほとんどお菓子に手をつけず、ほとんどすべて小生が食らい尽くすことになる。

利用者さんの一人は、お家でお茶屋さんをやっていて、いつも良質のお茶を持ってきてくれる。これがとてもおいしいお茶で、家に持ち帰って母に渡すと、とても喜ぶ。

それぞの誕生日のときは寿司やケーキが並ぶ。誕生日の本人が体調が悪くなってこれないときは、本人を抜きにしてみんなで寿司とバースデーケーキを食べる。魚河岸寿司(3〜4人前)32貫。

みんなお年寄りなので5貫くらいしか食べない。残りの27貫はすべて小生が食べる。

おばあちゃん達は、ほとんどお菓子、寿司、ケーキに手をつけず、ずっと会話をしている。ここで話される会話は前回と一字一句変わらない。前前回、前前前回とも変わらない。いつもまったく同じことをまったく違わずに話している。

「私は畑仕事をやり過ぎて膝を悪くしましてね」
「皆さんお金の管理はどうしてますか? 私はお金だけは最後まで自分で管理したいと思っているんですが」
「お金の管理だけは最後まで自分でやらなくちゃダメだね」
「毎週土曜日になると必ず次男が電話かけてくるんですよ。一緒に住んでる長男はそんな事しないから、やっぱり離れて暮らしている人の方が優しいね」
「私は多分施設に行くことになると思います。息子達には面倒見ないといわれているから」
「そうですか、うちは嫁が最後まで面倒みますよといってくれてね」
「施設に行くなら皆で同じところに入りたいね」
「でも3つも同時に空きがでるかしらね?」
「ご飯がおいしいところにいきたいですね」
「先生。この前息子にデイサービスに休まずに行くようにといわれたので、がんばって行こうと思います。本当は先生のマッサージだけで十分なんですが(笑)」
「本当に先生のマッサージはお上手ですね」
「今は本当に豊かになりましたね。昔はサツマイモしか食べるものがなかった」
「便利になったね。昔はお米を炊いてるだけで一日が終わった」
「今の夫婦は仲がいいですね。私達は一緒に出掛けるなんて恥ずかしくて、いつも離れて歩いてました。何をあんなに話すことがあるんでしょう?」
「先生、私、今ではこんな老骨ですけど、女学校時代は槍を持って訓練していたんですよ!」

小生はいつもお菓子を食べながら1時間くらいこの話を聞いている。

14時00分 やっとマッサージを始める。小生は前回、誰をどの順番にやったかなんて覚えていないが、おばあちゃん達はしっかり紙に記録している。「前回はムツさんが最後だったから、サヨさんから始めください」と、とても順番を意識される。

理学療法士は歩行訓練や筋力増強訓練、手技による施術、靴のインソールの調整など、いろいろやることはあるが、ここではマッサージと筋力訓練しかやらない。といっても筋力訓練は84歳の方だけである。筋力訓練なんていったって、こちらが足を押さえつけて、力いっぱい蹴り出してもらうといった、誰でもできる原始的なものだが。3人とも同じデイサービスに通い、週に2回訓練を受けているので、ここでは慰安的なものに専念する。

1人目の施術

例えば84歳の利用者さんだと、変形性関節症といって、膝がほとんど曲がらない。体重が重いのと、畑仕事をやり過ぎたために、膝の軟骨がほぼすり減ってしまい、大腿骨と脛骨がくっついてしまっている。

触ってみると、膝蓋骨(膝のお皿)がほとんど動かない。これを四方八方から360°体重をかけて押してあげると、だんだんと動くようになっていく。筋肉というのはすべて関節を動かすためについているから、ワンピースに出てくる骨肉のような肉の付き方はしていない。すべて骨と骨を繋げるためについている。筋肉に一番負担がかかりやすいのは健の部分であり、健も筋肉の一部である。健は筋肉の最初と最後についている(これを専門用語では起始停止部という)。健(起始と停止部分)をマッサージしてあげることで、筋肉ぜんたいの緊張がとれてほぐれる。健がいちばん張っていて、健にいかにアプローチするかが大事である。健は解剖学の知識がないと途中で辿れなくなってしまうので、予め知っておく必要がある。旨み成分がいちばん詰まっているのも健であり、鳥肉も白い部分を食べるといちばんおいしいものである。

筋肉の緊張を和らげて、関節がよく動くようになる。すると膝を曲げる等のストレッチが効果的になる。揉んで、ストレッチして膝蓋骨が動くなるようになり、膝が施術前より深く曲がるようになればそれでよしとしている。

多少は動きがよくなってきたら、その人の最大筋力が出し切ってあげる。通常の日常生活では筋力を最大限まで発揮することはないので、筋力というよりも筋出力の活性を促してあげる感じである。

2人目の施術

例えば91歳のおばあちゃんだと、あまり筋力訓練はやりたがらない。腰のマッサージだけを所望する。この方は便秘が凄まじく、週に1回しか便がでない。大腰筋といって下腹部の奥にある筋肉や腸ぜんたいをマッサージしてあげると、施術後に便が出ることが多い。ほぼ毎回、この方は施術が終わると、この家で便をしていく。この人は腰が悪いために猫背で、ほぼ身体が直角に曲がってしまっている。これを専門用語で円背というが、円背、つまり猫背は学説では治らないとされていることが多い。姿勢の影響は最も強く、普段猫背でいると、筋肉や間接や軟部組織が癒着してしまい、マッサージをしてもほとんど良くならない。根本的に良くならないが、腰の曲がっている起点の緊張は、マッサージ後はだいぶ和ぎ、すっきりした顔をされる。

3人目の施術

例えば88歳のおばあちゃんだと、この人も猫背で腰がかなり曲がってしまっているが、腰を少し触るだけでとても痛がるので、腰のマッサージを嫌がる。マッサージ師と違って、理学療法士は痛いところに積極的にアプローチして、患部を治さないといけないので、触らなければいけないのだが、あまりにも痛がるので、骨盤まわりの関節を動かす程度に抑えている。あとは全身を慰安的なマッサージをするだけである。この方は大変な話好きであり、マッサージよりも話をするためにきている。この人の場合は1時間もマッサージはやらない。

17時00分 すべてのマッサージを終える頃には5時くらいになっている。この3時間のマッサージの間も、おばあちゃん達はずっと話している。

さて、本来、これは訪問リハビリという仕事として定義されるが、小生は介護保険サービスを使っておらず、法的な規約等は一切ない。孫がおばあちゃんにマッサージして5000円貰うのとまったく変わらない。ただ信用だけでやっている。

介護保険が適用されないと、すべて自己負担となる。なぜ介護保険が適用されないかというと、理学療法士に開業権は認められていないからである。もともと理学療法士は、医師の指導のもとにリハビリを行う職業なので、あんまマッサージ師や柔道整復師のように自分の判断でマッサージをしてはいけないのだ。『マッサージ』とすら謳ってはいけない。『リハビリ』といってもだめ。リハビリは医師の指示の元でやる行為であり、理学療法士が独断でやってはいけないからだ。だから一人で勝手にやる場合は、『機能訓練』や『セラピー』など濁さなけばならない。

介護保険が使用できれば、利用者さんは一割しか払わなくて済むし、残りの9割の医療費が小生の方にもがっぽりお金が入ってくる。この国は老人に優しく、介護保険が使えれば1回の施術はせいぜい500円くらいで済むのである。保険適用されるのなら、小生のマッサージを受けたいという人は知り合いに結構いるが、さすがにみんな実費で5000円は払えないのだ。値段設定は自分でいくらでも変えられるが、単価を低くしてしまうと利用者を増やすことはできるが、その分仕事が忙しくなる。5000円はやや高めの設定ではある。

17時30分 家に着く。

18時00分 お母さんが作ってくれる夕食を食べる。

18時20分 YouTubeを見る。

21時00分 だんだんお腹が減ってきたので、持ち帰ってきたお菓子や寿司やケーキを開けだして、YouTubeを見る。

3時 寝る。

+3

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