今回は彼女のいいところを書く。今まで散々にわたって悪口を書いてきた。「よくお前、付き合ってる彼女をそこまで悪く言えるもんだな」と思われたかもしれないが、それについては同感だ。
しかし、自分では決して悪口を書こうと思って書いているわけじゃない。彼女のことは好きである。好きだけどつい悪口を書いてしまう。悪い癖だ。しかし思ってもない当たり障りのない記事を書くことは、たとえこんなアクセス数の少ないブログだろうと許されることではない。書くならば、それだけのものが求められる。それは、特性をしっかり見極めて書くということだ。似顔絵と同じだ。偽物を描くわけにはいかない。その人の一番の特徴を見つけて書かなければならない。嘘を描くのは紙が汚れるだけだ。
1 19歳
彼女の一番いいところは、19歳というところだ。結局ここが一番いい。俺はなぜか知らないけど19歳という年齢に強いこだわりを持っていて、19歳以外とは付き合えないという深刻な病気を負っている。友達からもよく心配される。しかし我ながらすごいところは本当にいつも19歳と付き合ってしまうところだ(前の彼女は19歳で、20歳になった瞬間に別れた)。別に18歳でも構わないが、学校を卒業して、社会に一歩足を踏み出しているような感じがフレッシュで可愛い。
2 マッチングしてくれた
二つ目は自分とマッチングしてくれたことである。33歳になっても俺は馬鹿なので24歳以下までしか「いいね」を送らない。そして本当にマッチングされない。まるで女達の間で俺だけは無視するように打ち合わせをしているかのようだ。そんなある日、彼女はマッチングしてくれた。俺の年齢を気にするところがなかった。
3 LINE
三つ目はLINEだ。俺は自分からLINEを送らない。一旦途絶えると自分から送ることはない。LINEなんてものは会うための連絡手段だし、そう努めなければならないと思っている。宮本武蔵が五輪の書で「恋はしても手紙は決して書くな」と言っていたので、これを採用している。
今まですべての恋愛が自然消滅した。それは俺がLINEを送らなかったからだ。たった一言「おはよう」とか「お疲れ様」を言うだけで恋愛が生き延びることはわかっていたが、それをしたら負けだと思っていた。そんな言葉を送ることになんの意味があるのか? そんなもんを送らなければ持続しない脆弱な関係なら、さっさと滅べと思っていた。
俺は昔からこんな勝負に出るのが好きだった。しかし、いつも彼女に負けた。いや、現代の恋愛という文化に負けた。女はこういうとき俺以上に送ろうとしない。俺以上に俺の気持ちを試すのである。二人でお互いの気持ちを試し合って、どっちの方が消極的でいられるか競うのである。
そして一週間が経ち、一ヶ月が経ち、音もなく全て消え去る。つい先日仲良く動物園に行ったはずなのに、喧嘩も別れの言葉も何もないまま、不思議と一ヶ月後には全てが消えているのである。すべてそんな別れ方をしてきた。女は受け身で男に何を言われても首を縦に振るか黙ってるしかできない生き物だけど、俺も似たようなもんだ。
今の彼女はそんな俺を微動にしない。彼女の方から誘ったり連絡をしてくれる。花火もプールも美術館も全部彼女が誘ってくれた。LINEの仕方も独特だ。まるでツイッターみたいに呟いてくる。こちらは全く返さなくても定期連絡のようにどんどん自分のメッセージを重ねていく。
「男が返さない以上は私からは絶対に重ねて送ったりはしない」というのが、ほとんどの女の態度だ(例え付き合っていても)。核の取り締まりのように順番を死守する。この人がこの間隔で送ってきたから私はもう少し遅くして、この人がこれだけの量を送ってきたから私は少なくしてとか、そういったこざかしい計算がない。初めてのメッセージの頃からない。
1日全くLINEをしない日があった。彼女から「おやすみ」と言われたあと、そこでLINEが止まって、俺が返さなければいけない番だったが、何も送らないでいた。どうしてそんな拗ねた小学生のような態度をとったのか? 自分の番なのにLINEを送らないというのは相手の気持ちを試しているのか? 毎日ひっきりなしにLINEしていたのに、急に止まってしまったらそれはおかしい。どれだけ気丈に振る舞っても「忘れてた」なんて言い訳は通用しない。どれだけ忙しくても、一通も送れない状況など現代にはない。だから、普通の女だったら「この人は私を試してるのかしら?」と思うのである。
その時の実際の俺の心的態度としては、非常に低俗な思いが駆け巡っていた。
「彼女とLINEしたいと思わない。いちいち文面を考えたり毎日必ずLINEをしなければいけないというルールに縛られることなく、返したい時は返さないで済むならLINEをしてやってもいい。そうすると悪い空気が流れるけど、その都度彼女がLINEをして挽回してくれるなら交際を続けてもいい」という考えでいた。
そういうのは相手にバレるものである。既読になっている画面と、そこから一刻一刻流れる時間が、多くのメッセージを語る。
彼女は「今日LINE送ってこなかったね」「どうしたの?」と送ってきた。俺はびっくりした。直球だなと思った。あまり深いことを考えず、送ってきてくれなかったから送ってきてくれなかったねと言うのだ。普通、こういう場合は、何か別の話題を切り口にするものだ。
彼女は直球で鈍感だ。その鈍感さが可愛く思えた。こんなつまらない小競り合いをして大事なものをなくしてしまうことは、俺に限らず多くの人にあるだろう。人間が似ている同士が付き合うと、こんな小競り合いが長引いてしまう。鋭すぎる人は鈍感な人と付き合うと、こざかしいことが起こりにくいかもしれない。
4 割り勘
4つ目は割り勘するところだ。前に付き合っていた20歳の子は、どこに行くにしても食べるにしても財布を開くそぶりはなかった。しかしこの彼女は割り勘が当たり前だと思っている。俺がたまに奢ってあげると「やったー!」と言う。お礼は言われたことはないが。
友達に「19歳の彼女とデートするとき割り勘にしてる」と言ったら、ドン引きされた。19歳の彼女とよく手を繋いで街を歩けるなとも言われた。
しかし俺が思うに、30を越えた男女が手を繋いで歩いている方がよっぽど不気味に見える。どこにもフレッシュさがない。まだ子供を挟んでいるならわかるが、いい年した男女が2人で歩いていると早く結婚しろよと思う。結婚するために仕方なく段階を踏んでいるような、まるで仕事しているようだ。社会の黒い影が見える。30代や40代の男女が二人で街を歩いている景色はあまり見ないような気がする。やはりどこか恥ずかしいような、くすぐったさがあるからかもしれない。確率で言えば、33歳と19歳が歩いているのと同じくらいだろう。
5 やりたいこと
五つ目はやりたいことが明確なところだ。なんとなく文系の大学に進学したり、大学にも専門学校にも行かずスーパーのレジ打ちをしている女の子を見ると、お前大丈夫か? と、思ってしまう。他人事とはいえども、目標とちゃんと繋がっていて、目標に糸で手繰り寄せられるように前に進んでいる人間の方が見ていて安心するし気持ちのいいもんだ。お菓子に関しては大変勉強熱心。毎日学校での成果物を送ってくれる。
6 顔
六つ目は、顔が可愛い。若いのでツインテールが似合う。
7 おっぱい
七つ目はおっぱいが大きい。Fカップある。
8 センス
八つ目は服や小物のセンスがいい。いつもサンリオのグッズを持ち歩いている。着物教室にも通っていて、着物のセンスもいい。
9 中出し
九つ目は中出ししても文句を言わなかった。俺はEDなのでいつも生でセックスする。別に中に出すつもりはなかったけど出ちゃった。昔、生でやったせいで固く心が結ばれたと思った女の子と破滅してしまい、大いに反省したものだったが、また復活して生でやる人間に戻ってしまった。今の彼女は俺に別れを告げなかった。
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10 無言
10個目は、3回目のデートのとき、俺は機嫌が悪くて何も話さず、 ほとんど何も話さなかったというのに関係を継続してくれたところだ。これが数ヶ月付き合って関係が出来上がっているならいいが、2回か3回目のデートでまだお互いのことをよく知らないのに、ずっと不機嫌で無言でいられたら、大体の女は二度と会おうとしないだろう。鈍感なので気づかなかっただけかもしれないが。つまりこれは、ある程度無言でも許されるということだ。この子はあまり相手に尽くそうとはしないけど、相手にもあまり期待をしない。多少のことではビクともせず、出会い系で知り合った割には、割と強い絆で結ばれている気がする。
11 取り扱いが雑でいい
彼女はその辺に捨てられているボロ雑巾みたいなところがあるから、雑に扱っていいような感じがある。全体的に肌が浅黒くてデカいリュックを背負って汚れた靴を履いて、育ちが悪そうだ。俺の部屋を見ても何とも思ってなさそうだ。こんな部屋で犬コロのように抱かれるのが似合ってる娘だ。
門限はなくて、家族が寝静まる中いつも帰宅する。深夜1時を過ぎても親に何も言われないらしい。いつも彼女と遊んでる時は、家出少女を匿っているような、援交しているような、野良犬にエサをあげているような気分になる。全裸に葉っぱ一枚残して路上に放り出してもよさそうなところがある。
12 結婚
最近の19歳はすでに結婚を視野に入れている。例えば23か24で結婚したいと考えるなら、19の頃からその相手と交際期間を積まなければならないと考える子は割といる。結婚を逆算して考えると、もたもたしている暇はないらしい。
彼女は今のところ結婚はどうでもいいらしい。まずはお菓子の道を不動のものにして自分の人生の基盤がどうにもならない以上は結婚は後回しだと言っていた。俺はこの考えは好きだ。俺も同じ考えでいるからだ。少なくとも家を一括で買えない以上は結婚する資格はないと思っている。
13 お金
この子は学費を自分で払っている。親に出してもいいよと言われているのに自分でバイトして支払っている。酔狂としか思えないけど「意地」だと彼女は言っていた。そういうつまらない意地は好きだ。週に6日働いて、勉強に支障が出るほど働いているので賢い選択とは思えないが、専門も大学も親に出してもらった俺からすると立派に思う。最近、三ツ星ホテルのサービスや料理を勉強したいから、奢るからついてきて欲しいと言われた。見上げたもんである。
頭に黄色いニット帽を被って「今日はオムライス屋さんに行くって言ったから、この帽子を被ってきた」と彼女に言ったら「意味わかんねーし」と言われた。
— 電動しまるこ (@dendo_simaruko) 2019年6月13日
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